シラバス情報

科目名
生化学Ⅱ
開講年度学期
2025年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2単位
時間
月曜日Ⅲ校時(13:00〜14:30)
教室
122教室
教科書
『スタディ生化学』(渡邊敏明編著、建帛社)

1.担当教員
担当教員
小嶋 文博
研究室
1号館6階169室
オフィスアワー
水曜日13:00〜14:30

2.授業の目的
(1)授業の目的
生化学Ⅱでは、タンパク質(アミノ酸)の代謝、核酸の代謝、遺伝子発現、神経伝達、ホルモンによる調節、血圧と血液・尿との関係、生体防御機構(免疫)、ヒトの老化、医薬品(高血圧・糖尿病・脂質異常症等の薬)の作用機序、食品成分と医薬品の相互作用などについて、関連する用語を中心に説明できるようになることを目的とします。また医薬品の作用機序を理解し、食品成分との相互作用について説明できるようになることも目的とします。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①アミノ酸・ペプチド・タンパク質の構造と機能について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
②タンパク質の消化・吸収とアミノ酸の代謝(オルニチン回路ほか)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
③アミノ酸代謝の異常に関わる疾患や栄養障害について、例をあげて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
④核酸のプリン塩基・ピリミジン塩基の代謝(合成と分解)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑤DNAの複製・修復と遺伝子発現、遺伝子の操作と医療への応用ついて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑥シグナル伝達とホルモンによる調節について、例をあげて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑦ポルフィリンの代謝、血圧の調節と血液凝固の機構について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑧生体防御機構とアレルギー、老化のメカニズムについて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑨医薬品の作用機序、食品成分と医薬品の相互作用について、例をあげて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
2025年度版DP【https://drive.google.com/file/d/1ILxl3LLuFvjYjb2-vAQtQ3KVYPA2AHEF/view?usp=sharing】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
2025年度版カリキュラムマップ【https://drive.google.com/file/d/1fwNzovxKgLy1OA-V682iU3G5pWAc99Sw/view?usp=sharing】

3.授業の概要
生化学Ⅱでは、生化学Ⅰの続きであるタンパク質・アミノ酸の基礎からスタートし、アミノ酸代謝(尿素回路、非必須アミノ酸の合成)、ポルフィリン代謝、核酸代謝に関する講義を行います。続いてDNAと遺伝子の関係、遺伝子発現、シグナル伝達、ホルモンによるホメオスタシス、浸透圧の調節と尿・血圧の関係、血液凝固の仕組み、免疫機構とアレルギー、生体異物代謝、医薬品に関する基礎(総論)と高血圧、糖尿病、脂質異常症などの具体的な医薬品に関する講義(各論)、医薬品と食品成分の相互作用に関する講義などを提供します。
【ICT活用授業】
授業で使用する資料の閲覧とその資料への(手書き)入力等や確認テストの解答入力のために毎回必ずノートパソコンを持参してください。なお、講義資料(印刷物)の配布はいたしません。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
【6. 授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間】にそって授業を行うので、予習・復習欄に記した教科書や講義資料の該当箇所を予め読んできてください。
(2)授業の受け方
講義では主にパワーポイントを使用し、教科書に沿って作成された講義資料または教科書とは別に作成された講義資料に従って進めていくので、重要な箇所にはマーカーで色付けするなど、自分が覚えやすくなるよう最善の工夫をしてください。
(3)復習の仕方
予習テストや確認テストに出題された箇所を中心に、自分に合った方法で復習を行ってください。

5.受講にあたってのルール
(1)受講時の基本姿勢(マナー)
・受講時は、私語を慎み、内職等は行わないでください。
(2)遅刻・欠席・早退の扱い
・遅刻が20分を超えた場合は欠席扱いとします。また遅刻2回で1回の欠席とみなします。早退は欠席扱いとします。
・欠席した場合の「欠席届」の提出は不要です。また欠席する際の連絡(UNIPAでの連絡やメールでの連絡など)も不要です。
・ただし、感染症罹患による出席停止の場合は、出席が可能となってから医師の診断書とともに「欠席届」を提出してください。
(3)期末試験の受験資格
・講義15回のうち、出席回数が10回未満の者は期末試験を受験できません(すなわち単位未取得で再履修が必要となります)。
(4)期末試験時の不正行為の扱い
・カンニング等の不正行為を行った場合は、評価点を0点とします(すなわち単位未取得となってしまいます)。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション(シラバスの確認)
第9章 タンパク質・アミノ酸の基礎
・アミノ酸、ペプチド、タンパク質
【予習】教科書該当箇所(76〜88頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第1回予習テスト・確認テスト
第2回
第10章 タンパク質・アミノ酸の代謝
・タンパク質の消化、アミノ酸・ペプチドの吸収
・タンパク質分解系とアミノ酸プール
・アミノ酸の代謝(オルニチン回路ほか)
【予習】教科書該当箇所(89〜102頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第2回予習テスト・確認テスト
第3回
第11章 タンパク質・アミノ酸の応用
・先天性代謝異常症、栄養障害、異常タンパク質
・糖質・脂質・タンパク質(アミノ酸)の代謝のまとめ
【予習】教科書該当箇所(94〜113頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第3回予習テスト・確認テスト
第4回
第16章 核酸の基礎と代謝
・核酸(DNA・RNA)
・プリンヌクレオチドの代謝
・ピリミジンヌクレオチドの代謝
【予習】教科書該当箇所(157〜166頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第4回予習テスト・確認テスト
第5回
第17章 遺伝子の発現
・遺伝子の複製、タンパク質の生合成
・遺伝子発現の調節
第18章 遺伝子の応用
・遺伝子の操作と医療への応用
【予習】教科書該当箇所(167〜182頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第5回予習テスト・確認テスト
第6回
第20章 神経情報伝達系
・様々な情報伝達系
第19章 ホルモンの基礎と第21章 ホルモンによる調節
・ペプチドホルモン、ステロイドホルモン、アミノ酸誘導体ホルモン
【予習】教科書該当箇所(157〜166頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第6回予習テスト・確認テスト
第7回
第22章 ミネラル・水の基礎と第23章 ミネラルの応用
・カルシウムと骨代謝、血中カルシウム濃度の調節、食塩と血圧
第24章 血液と尿の生化学
・血液の成分、血液の機能、尿の役割
・ポルフィリン代謝
【予習】教科書該当箇所(200〜224頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第7回予習テスト・確認テスト
第8回
第25章 免疫の生化学
・免疫系細胞
第26章 老化と抗酸化
・老化のメカニズムと加齢変化、老年症候群
・アンチエイジングと抗酸化
【予習】教科書該当箇所(225〜241頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第8回予習テスト・確認テスト
第9回
中間試験(糖質・脂質・アミノ酸の代謝を中心に)
【予習】これまでの講義内容の復習と一部生化学Ⅰの復習。
【復習】中間試験で正解できなかった箇所について、教科書を中心に調べて理解しておくこと。
第10回
医薬品に共通する特性と基本的な知識について
【予習】UNIPA上の講義資料を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第9回予習テスト・確認テスト
第11回
人体の働きと医薬品の作用について
【予習】UNIPA上の講義資料を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第10回予習テスト・確認テスト
第12回
主な医薬品とその作用について①
【予習】UNIPA上の講義資料を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第11回予習テスト・確認テスト
第13回
主な医薬品とその作用について②
【予習】UNIPA上の講義資料を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第12回予習テスト・確認テスト
第14回
主な医薬品とその作用について③
【予習】UNIPA上の講義資料を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第13回予習テスト・確認テスト
第15回
医薬品と食品成分の相互作用について
【予習】UNIPA上の講義資料を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第14回予習テスト・確認テスト
第16回
期末試験(中間試験後の講義内容を中心とする)
予習・復習
この科目は講義科目で2単位なので、予習・復習の時間には1回の講義ごとに4時間相当が必要です。予習・復習欄に記したように、例えば、教科書を読む予習に1時間、教科書または講義資料を書き写す(まとめる)復習に3時間といったような復習に3時間、計4時間に相当する学習時間を確保してください。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1)予習テスト(10%):毎回(第9回を除く)出欠の確認をかねた予習テスト(筆記式)を行い、14回分の総得点を10点分に換算します。
 欠席した場合、その回は0点となります。
〈到達目標①〜⑨における専門基礎知識の定着〉
(2)確認テスト(30%):毎回(第9回を除く)授業内容に関する確認テストをWeb上で行い、14回分の総得点を40点分に換算します。
 欠席した場合、その回は0点となります。
〈到達目標①〜⑨における専門基礎知識の定着〉
(3)中間試験(30%):第1〜8回の講義範囲での筆記試験を行い、その総得点を30点分に換算します。
〈到達目標①〜⑧における専門基礎知識の定着と「説明できる」ことの確認〉
(4)期末試験(30%):第10〜15回の講義範囲での筆記試験を行い、その総得点を30点分に換算します。
〈到達目標⑨における専門基礎知識の定着と「説明できる」ことの確認〉
※(1)、(2)、(3)、(4)の合計点が60点以上の場合、合格(単位取得)となります。
(5)受講態度:1回でも受講時のマナーが悪かった場合は、最終的な評価の段階で最大10点の範囲で減点する場合があります。

8.参考図書・文献
人体の構造と機能[2] 生化学 第14版
畠山鎮次
医学書院
9784260035569
シンプル生化学 改訂第7版
林典夫、廣野治子、野口正人、五十嵐和彦
南江堂
9784524246595
栄養科学イラストレイテッド 生化学 第3版
薗田勝
羊土社
9784758113540
Nブックス 三訂 生化学
木元幸一、後藤潔、大西淳之
建帛社
9784767906621

9.履修上の注意
(1)本科目は、健康栄養学科の卒業必修科目ですので、健康栄養学科の学生は、必ず履修してください。
(2)本科目は、栄養士資格、管理栄養士国家試験受験資格、食品衛生管理者及び食品衛生監視員任用資格のための履修要件科目となっています。
(3)受講に際して、特別な事情や不安・心配などがある場合には、第2回授業までの間に必ず担当教員にご相談ください。状況に応じて特別な対応や特別な配慮を行える場合があります。第2回以降、履修の途中で特別な事情等が生じた場合についても、できるだけ早くご相談ください(相談が遅れた場合、対応できなくなることがあります)。