シラバス情報

科目名
生化学Ⅰ
開講年度学期
2025年度前期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2単位
時間
月曜日Ⅳ校時(14:40〜16:10)
教室
124教室
教科書
『スタディ生化学』(渡邊敏明編著、建帛社)

1.担当教員
担当教員
小嶋 文博
研究室
1号館6階169室
オフィスアワー
月曜日10:40〜12:10

2.授業の目的
(1)授業の目的
生化学Ⅰでは、細胞の基本構造と機能について理解し、生体構成成分としての糖質・脂質の代謝がどのように行われるのかについて概説できるようになることを目的とします。特に生体構成成分としての糖質・脂質やそれらの代謝中間体については、その名称、化学式及び構造式をかけるようになることが望ましいです。また代謝に関わる酵素やビタミンの名称や働き・性質(特性)についても説明できるようになることを目的としています。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①細胞の構造と機能について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
②酵素、補酵素の機能、ビタミンの種類と働き・性質について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
③糖質の構造と機能について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
④糖質の消化・吸収と代謝(解糖系・クエン酸回路・電子伝達系)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑤糖新生、グリコーゲンの合成・分解、ペントースリン酸経路、ウロン酸経路について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑥血糖値の調節について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑦脂質の構造と機能について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑧脂質の輸送、脂肪酸の代謝(β酸化、脂肪酸合成、TG合成)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑨エイコサノイド、コレステロール、リン脂質の合成・利用について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
2025年度版DP【https://drive.google.com/file/d/1ILxl3LLuFvjYjb2-vAQtQ3KVYPA2AHEF/view?usp=sharing】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
2025年度版カリキュラムマップ【https://drive.google.com/file/d/1fwNzovxKgLy1OA-V682iU3G5pWAc99Sw/view?usp=sharing】

3.授業の概要
生化学は、人体の構造と機能及び疾病の成り立ちに関連する分野の科目であり、生命現象を分子レベルで理解しようとする学問です。生化学Ⅰでは、はじめに細胞(構造と機能)について学び、食事で摂った栄養素が消化・吸収によって細胞内に入ったあとで、栄養素が分解されて熱やエネルギーを生じたり、生体構成成分やエネルギー貯蔵物質が合成されたりすることを学んでいきます。分解(異化)や合成(同化)といった代謝(化学反応)が行われるためには酵素の働きが必要不可欠です。よって、酵素や酵素の働きに必要な補因子(補酵素、ビタミン)などについても学んでいきます。生化学Ⅰでは、エネルギー代謝の基質としては主に糖質と脂質に着目し、それらの構造と機能について基礎的な学習をした後に、消化・吸収から細胞内で起こっている種々の代謝(解糖系・クエン酸回路・電子伝達系・糖新生・ペントースリン酸・β酸化・脂肪酸合成・コレステロール合成等)について学んでいきます。
【ICT活用授業】
授業で使用する資料の閲覧とその資料への(手書き)入力等や確認テストの解答入力のために毎回必ずノートパソコンを持参してください。なお、講義資料(印刷物)の配布はいたしません。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
【6. 授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間】にそって授業を行うので、予習・復習欄に記した教科書の該当箇所を予め読んできてください。
(2)授業の受け方
講義では主にパワーポイントを使用し、教科書に沿って作成された講義資料に従って進めていきますので、重要な箇所にはマーカーで色付けするなど、自分が覚えやすくなるよう最善の工夫をしてください。
(3)復習の仕方
予習テストや確認テストに出題された箇所を中心に、自分に合った方法で復習を行ってください。

5.受講にあたってのルール
(1)受講時の基本姿勢(マナー)
・受講時は、私語を慎み、内職等は行わないでください。
(2)遅刻・欠席・早退の扱い
・遅刻が20分を超えた場合は欠席扱いとします。また遅刻2回で1回の欠席とみなします。早退は欠席扱いとします。
・欠席した場合の「欠席届」の提出は不要です。また欠席する際に連絡(UNIPAでの連絡やメールでの連絡など)も不要です。
・ただし、感染症罹患による出席停止の場合は、出席が可能となってから医師の診断書とともに「欠席届」を提出してください。
(3)期末試験の受験資格
・講義15回のうち、出席回数が10回未満の者は期末試験を受験できません(すなわち単位未取得となり、再履修が必要となります)。
(4)期末試験時の不正行為の扱い
・カンニング等の不正行為を行った場合は、評価点を0点とします(すなわち単位未取得となってしまいます)。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション(シラバスの確認)
第1章 生化学とは何か
第2章 細胞から人体の構造まで
【予習】教科書該当箇所(1〜16頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第1回予習テスト・確認テスト
第2回
第3章 代謝の全体像
第12章 酵素
【予習】教科書該当箇所(17〜19頁、114〜126頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第2回予習テスト・確認テスト
第3回
第13章 ビタミンの基礎
【予習】教科書該当箇所(127〜143頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第3回予習テスト・確認テスト
第4回
第14章 ビタミンの代謝と応用
【予習】教科書該当箇所(144〜150頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第4回予習テスト・確認テスト
第5回
第4章 糖質の基礎
【予習】教科書該当箇所(20〜29頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第5回予習テスト・確認テスト
第6回
第5章 糖質の代謝と応用
1. 糖質の消化と吸収
2. 糖質の代謝(解糖系)
【予習】教科書該当箇所(30〜35頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第6回予習テスト・確認テスト
第7回
第5章 糖質の代謝と応用
2. 糖質の代謝(クエン酸回路・電子伝達系)
【予習】教科書該当箇所(35〜38頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第7回予習テスト・確認テスト
第8回
第5章 糖質の代謝と応用
3. 糖新生
4. 糖の相互変換経路
【予習】教科書該当箇所(38〜45頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第8回予習テスト・確認テスト
第9回
第5章 糖質の代謝と応用
5. 血糖値の調節
6. 糖質の応用
【予習】教科書該当箇所(45〜49頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第9回予習テスト・確認テスト
第10回
糖質代謝のまとめ
【予習】教科書該当箇所(30〜49頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第10回予習テスト・確認テスト
第11回
第6章 脂質の基礎
【予習】教科書該当箇所(50〜59頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第11回予習テスト・確認テスト
第12回
第7章 脂質の代謝
1. 脂質の輸送とリポタンパク
2. トリグリセリドおよび脂肪酸の代謝
【予習】教科書該当箇所(60〜66頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第12回予習テスト・確認テスト
第13回
第7章 脂質の代謝
3. 脂肪酸およびトリグリセリドの代謝調節
第8章 脂質の応用
1. 不飽和脂肪酸の合成とエイコサノイドの代謝
【予習】教科書該当箇所(66〜70頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第13回予習テスト・確認テスト
第14回
第8章 脂質の応用
2. コレステロールの代謝
3. リン脂質の合成
【予習】教科書該当箇所(70〜75頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第14回予習テスト・確認テスト
第15回
脂質代謝のまとめ
【予習】教科書該当箇所(60〜75頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①予習テスト・確認テストの問題を中心に復習すること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第15回予習テスト・確認テスト
第16回
期末試験
※教科書の持込みを可とする場合あり。
予習・復習
この科目は講義科目で2単位なので、予習・復習の時間には1回の講義ごとに4時間相当が必要です。予習・復習欄に記したように、例えば、教科書を読む予習に1時間、教科書または講義資料を書き写す(まとめる)といったような復習に3時間、計4時間に相当する学習時間を確保してください。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1)予習テスト(10%):毎回出欠の確認を兼ねた予習テスト(筆記式)を行い、全回分の総得点を10点分に換算します。
 欠席した場合、その回は0点となります。
〈到達目標①〜⑨における専門基礎知識の定着〉
(2)確認テスト(40%):毎回授業内容に関する確認テストをWeb上で行い、全回分の総得点を40点分に換算します。
 欠席した場合、その回は0点となります。
〈到達目標①〜⑨における専門基礎知識の定着〉
(3)期末試験(50%):全講義の範囲での筆記試験を行い、その総得点を50点分に換算します。
〈到達目標①〜⑨における「説明できる」ことの確認〉
※(1)、(2)、(3)の合計点が60点以上の場合、合格(単位取得)となります。
(4)受講態度:1回でも受講時のマナーが悪かった場合は、最終的な評価の段階で最大10点の範囲で減点する場合があります。

8.参考図書・文献
人体の構造と機能[2] 生化学 第14版
畠山鎮次
医学書院
9784260035569
シンプル生化学 改訂第7版
林典夫、廣野治子、野口正人、五十嵐和彦
南江堂
9784524246595
栄養科学イラストレイテッド 生化学 第3版
薗田勝
羊土社
9784758113540
Nブックス 三訂 生化学
木元幸一、後藤潔、大西淳之
建帛社
9784767906621

9.履修上の注意
(1)本科目は、健康栄養学科の卒業必修科目ですので、健康栄養学科の学生は、必ず履修してください。
(2)本科目は、栄養士資格、管理栄養士国家試験受験資格、食品衛生管理者及び食品衛生監視員任用資格のための履修要件科目となっております。
(3)受講に際して、特別な事情や不安・心配などがある場合には、第2回授業までの間に必ず担当教員にご相談ください。状況に応じて特別な対応や特別な配慮を行える場合があります。第2回以降、履修の途中で特別な事情等が生じた場合についても、できるだけ早くご相談ください(相談が遅れた場合、対応できなくなることがあります)。