シラバス情報

科目名
公認心理師の職責
開講年度学期
2025年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2単位
時間
月曜日3校時(13:00〜14:30)
教室
525教室
教科書
野島一彦(編)2018 「公認心理師の基礎と実践1 公認心理師の職責」 遠見書房

1.担当教員
担当教員
茂木 千明
研究室
5号館4階
オフィスアワー
金曜日2校時(10:40〜12:10)

2.授業の目的
(1)授業の目的
公認心理師が担う職務と責任の内容を理解し、公認心理師を目指すための基礎的な知識を習得する。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
① 公認心理師の役割について理解し、法的義務や倫理、チーム支援、守秘義務のあり方等についての知識を身につける。
〈心福DP1①、心福DP4①、心福DP4②〉
② 保健医療、福祉、教育、司法・矯正、産業・労働分野における公認心理師の具体的な業務の内容について理解し、説明できる。
〈心福DP1①、心福DP4①、心福DP4②〉
③ 心理的援助者としての自己の課題に向き合い、課題解決能力を身につけるために必要なことを考え、生涯学習の準備に取り組んでいける態度を獲得する。
〈心福DP1①、心福DP4③〉




※各学科各学年のディプロマ・ポリシー/カリキュラム・マップはUNIPAのリンクからご確認ください。

3.授業の概要
 公認心理師の学びの導入として、公認心理師の職責に求められる8つの事項を踏まえた授業内容となる。8つの事項は次のとおりである。「①.公認心理師の役割」「②.公認心理師の法的義務及び倫理」「③.心理に関する支援を要する者等の安全の確保」「④.情報の適切な取り扱い」「⑤.保健医療、福祉、教育その他の分野における公認心理師の具体的な業務」「⑥.自己課題発見・解決能力」「⑦.生涯学習への準備」「⑧.多職種連携及び地域連携」
 本科目は、公認心理師・臨床心理士としての実務経験のある教員による授業である。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
授業に臨む際には、教科書の該当ページを事前に読んでおくとこと。また、授業計画の「授業内容および学習課題」欄に提示してあるキーワードについて、参考書や関連書、インターネットなどで調べておくこと。
(2)授業の受け方
 授業は講義形式であるが、学習課題の発表や授業内容(事例等)に関する意見を求める。しっかりと関心をもって授業に取り組むこと。
 事例に対する意見では、単なる感想や思いつきではなく、授業の内容(公認心理師の視点)を踏まえて考えられるようになることを求める。
(3)復習の仕方
 授業で取り上げた内容や調べたことは、きちんとノートにまとめ、理解できるようにしておくこと。事例に取り組む際には、授業の内容(公認心理師の視点)を踏まえて考えるようにする。

5.受講にあたってのルール
(1) 授業中の私語や内職、飲食は厳禁とする。守られない場合には退室を求めることもある。
(2) 授業開始から20分以上遅れて入室した場合には遅刻扱いとし、減点する。
(3) 学習課題となるキーワードは必ず調べて授業に臨むこと。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション 心理的支援の歴史
公認心理師の学び 心理学・臨床心理学の成り立ち 科学者−実践者モデル
第2回
公認心理師の役割の理解
公認心理師法第1条、第2条、第44条
教科書:第1章
第3回
公認心理師の法的義務
公認心理師法第40〜43条
教科書:第2章(前半)
第4回
公認心理師の職業倫理
倫理綱領 職業倫理の7原則
教科書:第2章(後半)
第5回
心理に関する支援を要する者等の安全の確保
インフォームド・コンセント リファーの問題
教科書:第3章
第6回
情報の取り扱い:守秘義務
個人情報保護 秘密保持 警告義務 リスクアセスメント リスクマネジメント
教科書:第4章
第7回
情報共有:多職種連携・地域連携
多職種連携 地域連携
コンサルテーション コラボレーション チークワーク 生物‐心理‐社会モデル 
教科書:第12章
第8回
理解度テスト①
第2〜7回までの授業の内容
第9回
テストの解説
事例の解説・検討
第10回
公認心理師の業務①
保健医療
教科書:第5章
病院(精神病院/一般身体医療) 診療所保健所 精神保健福祉センター チーム医療 緩和ケアチーム 精神科リエゾン
担当者の発表
第11回
公認心理師の業務②
福祉
教科書:第6章
児童福祉 障害児/者福祉 高齢者福祉
エンパワメント アドボカシー 包括的アセスメント アウトリーチ
担当者の発表
第12回
公認心理師の業務③
教育
教科書:第7章
スクールカウンセラー 特別支援教育 チーム学校 インクルーシブ教育
担当者の発表
第13回
公認心理師の業務④
司法・犯罪
教科書:第8章
刑務所 少年院 少年鑑別所 家庭裁判所 少年サポートセンター(警察) 
犯罪少年 触法少年 ぐ犯少年
担当者の発表
第14回
公認心理師の業務⑤
産業・労働
教科書:第9章
ストレスチェック制度 EAP ハラスメント ワーク・ライフ・バランス
担当者の発表
第15回
問題解決能力と生涯学習
反省的実践 スーパービジョン
教科書:第10章・第11章
第16回
理解度テスト②
第10〜15回までの授業の内容
予習・復習
予習として、テキストの該当箇所を必ず読む。学習課題(キーワード)について、参考書、関連書、インターネットなどで調べておく。復習では、重要だとされるポイントを整理し、自分の言葉でノートにまとめておく。
目安の時間として、授業1コマにつき、予習120分、復習120分が必要。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1) 受講態度・学習課題の発表(30%)…受講態度や課題等の取り組みについて評価する。
     到達目標➂
(2) 理解度テスト(70%)…各単元で求められる基本的ポイント・重要ポイントがきちんと理解されているかを評価する。
     到達目標①⇒理解度テスト①
     到達目標②⇒理解度テスト➁

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1) 公認心理師を目指す人のための導入科目である。大学(学部)における公認心理師養成に必要な科目であるため、公認心理師の受験を考えている人は必ず受講すること。3年次開設の「心理演習Ⅰ」「心理演習Ⅱ」「心理実習」の履修のための前提科目となっている。
(2) 授業内容は「臨床心理学概論」の受講が前提となる。
(3) 事例等を活用した倫理問題などを扱うこともあるので、受講者はしっかりとしたプライバシー保護の意識をもって授業に臨むこと。
(4) 受講するにあたり、心配や不安、質問、事前に伝えておきたいことがある学生は、第2回の授業前までに担当者に申し出ること。特別な事情で配慮を必要とする場合は、速やかに担当教員に連絡・相談すること。場合によっては、対応できないこともある。理解度テストは公平を期すため、遠隔での実施には応じない。
(5)自然災害(台風、大雪等による交通機関に影響がでた場合)による対面授業の中止の場合は、その回の授業内容によって遠隔授業可能の場合と休講(別日に補講)の場合があるため、必ずUNIPAを確認すること。