シラバス情報

科目名
国際平和論Ⅰ
開講年度学期
2025年度後期
配当学年
1年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
国際平和論I
教室
123
教科書

1.担当教員
担当教員
矢口 洋生
研究室
3号館3F
オフィスアワー
水II

2.授業の目的
(1)授業の目的
現在起きている様々な国際問題やその背景に触れながら平和の思想を学ぶ。平和の意味は人によって、国によって、文化によってずいぶん多様である。そして、そのことはあまり意識されない。異なる平和理解をもったまま対話を続けて、結局、議論がかみあわないと現象がよく起こる。したがって、まずは自分が「平和」によって何を意味したいのか、さらに、相手は「平和」によって何を意図しているのかを考えることが重要となる。さまざまな平和観にふれ、その前提と背景を理解してうえで、自分なりの平和観をもてるようになることを目指す。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
人間学部(学部共通科目)
・DP2〈普遍的知識と教養〉人間や社会、自然、環境に関する幅広い教養、自国と異文化への理解、女性が自律的に生きるための素地を身につけている。
① 人間に関する幅広い教養 ② 社会に関する幅広い教養
・DP4〈態度・志向性〉多様な人々と対話、協働し、社会貢献のために自分自身で考え、積極的に行動することができる。
② 社会に貢献するために自分自身で考え、積極的に行動する力
GS学科
・DP1〈普遍的知識と教養〉グローバル社会における複雑な構造やシステムおよび多様な文化的事象を理解するために必要な専門的知識を身につけ、豊かな教養を備えている。
① グローバル社会についての幅広い教養
② 現代社会の諸問題に関する幅広い教養
※各学科各学年のディプロマ・ポリシー/カリキュラム・マップはUNIPAのリンクからご確認ください。

3.授業の概要
・学際的アプローチによっていろいろな視点から「平和」を考えます。
・基本的に、毎回、完結したテーマを扱うけれど、領域としては「倫理」「政治」「思想」「世界史」の内容に近くなります
・国際情勢を意識しながら、また、受講者の興味・関心を考慮しながら内容を修正する可能性があります。
・アクティブ・ラーニング:レクチャー形式となりますが、その内容に対してフィードバックを求め、それを授業内で共有します。アクティブな参加を求めます。
・UNIPAのクリッカー機能や課題機能を使用します。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
各回のトピックについて、事前に幅広く情報を集めてください。
(2)授業の受け方
・授業は、対面を基本としながら双方向発信型の授業を行います。各自は、提供された授業内容について自分の考えを整理し、質問に返答することが期待されます。条件が整えば、グループワークも取り入れるかもしれません。
・授業のなかで指定された文献があれば、授業内容をよりよく理解するために読んでください。

・授業の流れは以下のとおりです:①前回授業のレヴュー、②レクチャー、③クイズ(クリッカー)、④質問と課題(テスト機能)
(3)復習の仕方
授業で生じた疑問や課題について考察してください。テスト機能を通して指定された内容のリアクションを提出ください。

5.受講にあたってのルール
(1) 受講時のマナー
   大学生として節度あるマナーを保つこと。
(2) 遅刻・欠席・早退の扱い
   ・欠席は学生便覧の記載通りの扱いとなります。欠席/早退が累積すると欠席扱いとなります。
   ・4年次の就活による欠席は、1回分だけカウント外とする。
(3) 試験について
   学生便覧の試験の項を参照ください。


6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
イントロダクション
・授業計画
・担当者紹介
・授業の進め方
・参加者の興味・関心事
・参加者の興味・関心事をLMSを通じて提出する。
第2回
平和の概念: 平和の多様性を考える
予習:平和のイメージを考える。
復習:指定された課題を考える。
第3回
「ガンジー」
・現代における平和主義に、ガンジーは計り知れない影響を及ぼした。
・ガンジーの行動と思想を概観する。
予習:ガンジーが何者なのかを調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第4回
宗教平和主義(キリスト教の場合)
キリスト教の歴史を振り返ると、戦争に巻き込まれるどころか、積極的に関わったこともある。それは聖書の教えと矛盾する。戦争をめぐって何が起きたのかを考える。
予習:平和を追求するキリスト教の伝統にはどのようなものがあるか調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第5回
非暴力抵抗の可能性
キングやシャープの例
予習:キング牧師やジーン・シャープについて調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第6回
正戦=正義の戦争=Just War
予習:正戦なんてありえるのか?考えてみよう。
複習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第7回
パリ不戦協定
予習:パリ不戦協定について調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第8回
国連と国際法
予習:国連についてできるだけ調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第9回
日本国憲法
予習:日本国憲法の第9条を読み込んでみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第10回
戦争に関する日本の国内法
予習:自衛隊や戦争に関するいろいろな法律を調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第11回
アメリカのふらつき
予習:アメリカは平和と民主主義の使者なのか?
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる
第12回
日本のふらつき
予習:戦後日本の平和への態度はどう変わってきたのか?
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第13回
国連のふらつき
予習:国連安保理について調べてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第14回
構造的暴力
予習:構造的暴力とは何かを考えてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第15回
戦争と人類の未来
予習:核戦争は起こり得るのか、考えてみよう。
復習:授業を通して見えてきた問題点をまとめる。
第16回
まとめと試験
予習・復習
予習・復習には適宜時間を設けてください。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1) テスト(60%)…授業内で詳細を説明する 〈学部DP2①②、DP4②、GSDP1①②〉
(2) 授業参加…(a)出席点(5%)
                           (b)クリッカー(15%)
                           (c)テスト機能(20%)
                         〈学部DP2①②、DP4②、GSDP1①②〉
*最終評価については必要に応じて点数調整を行う。


8.参考図書・文献

9.履修上の注意
・学内規定に従って所定の出席回数を満たすことが単位認定の条件になります。欠席するが1/3を超過しないように。実習、忌引き、法定伝染病、交通障害等の事情によって遅刻・欠席・早退する場合は、必ずご相談ください。ただし、年末にまとめて相談することがないようにしてください。
・遅刻は授業開始後15分までとし、それ以降は欠席と見なしますが、授業に参加することはできます。遅刻3回=欠席1回とします。
・授業に関して心配なことがある場合、あるいは特別な配慮が必要な場合は2回目の授業までに相談してください。
・就職活動等によって欠席せざるを得ない場合は事前に相談してください。
・自然災害等が起きた時はオンラインに切り替える可能性があります。UNIPAをチェックください。