シラバス情報

科目名
開講年度学期
2025年度前期
配当学年
ナンバリング
単位
0.00単位
時間
水曜5校時16:20〜17:50
教室
教科書
使用しません。教員が作成した資料を授業で配付します。

1.担当教員
担当教員
清水 貴裕
研究室
非常勤講師控室
オフィスアワー
水曜5校時16:00〜16:20

2.授業の目的
(1)授業の目的
 児童生徒一人ひとりの課題解決を支援する教育相談においては,その課題をどのように捉えるか(アセスメント)と児童生徒へのかかわり方(カウンセリングの面接技法)が重要な役割を果たします。本講では,教育相談に役立つカウンセリングの理論と技法について,講義と演習を通して学修します。学校教育における教育相談の位置づけや,教育相談におけるカウンセリング的アプローチの重要性について理解し,基本的なカウンセリング技法の習得することを目的とします。また,児童生徒が抱えるストレスや抑うつ・不安といった情緒面の問題,不登校やいじめなどの諸課題について解説し,支援の方法についても理解できることを目的とします。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
(1)学校における教育相談の意義と課題を理解するとともに,心理学的な基礎理論とを理解してカウンセリングの初歩的な技法を身につける。 (学科DP2)
(2)学校教育におけるカウンセリングマインドの重要性を理解する。 (学科DP2)
(3)幼児,児童・生徒理解の意義と方法を理解する。 (学科DP2)
(4)ストレスや抑うつ・不安といった情緒面の問題やいじめ,不登校等の諸課題を理解し,それぞれの個に応じた教育相談の進め方を考えることが出来る。 (学科DP4)
(5)子どもだけではなく保護者等との教育相談の必要性を理解し,その計画や進め方を例示することができる。 (学科DP4)

人間学部のディプロマポリシー「(2)建学の精神に則り,全面的・調和的に発達した人間性や幅広い教養と豊かな感性を持ち,想像力,判断力,実践力を有するとともに,人間の真の幸福・平和・福祉に貢献できる女性となることを学位授与の条件とする。」の達成を目指す科目で,特に豊かな感性の向上を目指す科目である。
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
2025年度版DP【https://drive.google.com/file/d/1ILxl3LLuFvjYjb2-vAQtQ3KVYPA2AHEF/view?usp=sharing】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
2025年度版カリキュラムマップ【https://drive.google.com/file/d/1fwNzovxKgLy1OA-V682iU3G5pWAc99Sw/view?usp=sharing】

3.授業の概要
教育相談の意義とその実践方法について学ぶ。教育現場における「心の問題」に関する現代的課題およびそれに対応するために必要となるカウンセリングの基礎知識を中心に講義を行う。
*「アクティブ・ラーニング」について
様々な事例を通したディスカッションやグループワークを実施し,自他の考えを共有し理解を深めます。
*「実務経験のある教員」について
授業担当教員はスクールカウンセラーとして児童生徒,保護者および教員に対するカウンセリングやコンサルテーションに従事した実務経験を有する。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
各回のテーマに関連するキーワードを2〜3個選択し調べること。
(2)授業の受け方
自ら問題意識を持ち,それに対してどのような取り組みができるのかを検討・考察する習慣づけの場として位置づけること。
(3)復習の仕方
各回の講義資料や内容に関して,当日中に必ず15分程度振り返りの時間を確保すること。

5.受講にあたってのルール
(1)能動的に学ぶ姿勢を常に意識し,積極的な発言や議論への参加をすること。
(2)他者の考えや意見を尊重すること。
(3)自身を客観視し自己理解を深めること。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
学校における教育相談とは:教育相談の意義とその進め方
【予習】自分のこれまでの学校生活を振り返り,教育相談についてイメージしておく
【復習】自分の学校生活での体験と授業内容を関連づけて教育相談の知識を定着させる
第2回
児童期・思春期・青年期の発達課題と心の問題1:ストレスと心身の不調
【予習】自分の経験からどのようなものを「ストレス」と呼び,どのような影響があるか考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけてストレスに関する知識を定着させる
第3回
児童期・思春期・青年期の発達課題と心の問題2:抑うつ
【予習】気分の落ち込みがどのようなときに生じるか自分の経験から考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて抑うつに関する知識を定着させる
第4回
児童期・思春期・青年期の発達課題と心の問題3:不安障害
【予習】不安がどのようなときに生じるか自分の経験から考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて不安に関する知識を定着させる
第5回
児童期・思春期・青年期の発達課題と心の問題4:発達障害
【予習】発達障害がどのようなものか種類や特徴を調べてみる
【復習】事前学修と授業内容を関連づけて発達障害に関する知識を定着させる
第6回
学校における諸課題の理解と対応1:不登校・中途退学の理解
【予習】不登校の現状や特徴等について調べてみる
【復習】事前学修と授業内容を関連づけて不登校に関する知識を定着させる
第7回
学校における諸課題の理解と対応2:不登校・中途退学への対応
【予習】不登校の予防や不登校児童生徒の支援について調べてみる
【復習】事前学修と授業内容を関連づけて不登校への対応に関する知識を定着させる
第8回
第1回〜第7回までの知識定着を確認するテストとこれまでの授業の振り返り
【予習】第1回〜第7回までの学修内容を振り返る
第9回
教育相談の基礎となるカウンセリング理論1:クライエント中心療法
【予習】他者の相談を受けるときにどのようにして話を聴いているか自分の経験から考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけてクライエント中心療法に関する知識を定着させる
第10回
教育相談の基礎となるカウンセリング理論2:行動療法
【予習】どのようにして新しい行動を身に着けているのか自分の経験から考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて行動療法に関する知識を定着させる
第11回
教育相談の基礎となるカウンセリング理論3:構成主義的アプローチ
【予習】どのようにして悩みが解決していくのか自分の経験から考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて構成主義的アプローチに関する知識を定着させる
第12回
教育相談におけるかかわり技法1
【予習】他者からの相談を受ける際の,自分のかかわり方を振り返っておく
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて相談コミュニケーションに関する知識を定着させる
第13回
教育相談におけるかかわり技法2
【予習】前回授業を振り返りながら他者からの相談を受ける際の重要な点について考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて相談コミュニケーションに関する知識・技能を定着させる
第14回
教育相談における保護者の支援
【予習】保護者にどのような支援が必要と思うか考えてみる
【復習】自分の経験と授業内容を関連づけて保護者支援に関する知識を定着させる
第15回
第9回〜第14回までの知識定着を確認するテストとこれまでの授業の振り返りおよびまとめ
【予習】第9回〜第14回の授業を振り返っておく
第16回
予習・復習

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
確認テスト(2回) 70% 到達目標①〜⑤
授業各回の振り返り 30% コメントペーパー記入 到達目標①〜⑤

8.参考図書・文献
生徒指導提要(改訂版)
文部科学省
実践につながる教育相談(改訂版)
黒田祐二他
北樹出版
978-4-7793-0758-4

9.履修上の注意
・受講に際して個別の配慮が必要な方は申し出てください。相談の上,特別な配慮を行う場合があります。
・対面授業が中止の場合は、遠隔授業を実施します。当日は必ず UNIPA を確認してください。