シラバス情報

科目名
初等教科教育法(図画工作)
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2単位
時間
火曜日・4限
教室
生活造形室
教科書
『子どもの資質・能力を育む図画工作教育法』新野貴則編、萌文書林、2019

1.担当教員
担当教員
千 凡晋
研究室
5号館4階
オフィスアワー

2.授業の目的
(1)授業の目的
図画工作科の目標と内容を踏まえながら、造形表現に見られる子どもの発達と子どもの表現の豊かさを尊重する実践的な指導力を身につけることを目的とする。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
(1)小学校図画工作科の目標と内容、及び教育法と評価について確認するともに、学年間の発展的な展開について理解する。
〈発達DP(1)、発達DP(2)、発達DP(3)〉
(2)図画工作科の教科特性及び子どもの体験との関連を考慮した情報通信技術の活用法を理解し、授業構想に活用することができる。
〈発達DP(1)、発達DP(2)、発達DP(3)〉
(3)教科書の分析や教材研究を通して図画工作科の性格を捉え、授業設計と授業づくりする発想力と実践力を養う。
〈発達DP(1)、発達DP(2)、発達DP(3)〉
(4)子どもの発達特性を踏まえながら、学習指導案を作成し、その実践と振り返りを通して授業改善の視点を培う。
〈発達DP(1)、発達DP(2)、発達DP(3)〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
小学校の図画工作科における基礎となる理論かつ実践的な知識を学び、小学校で使われている材料と用具(情報通信技術の活用を含む)を用いて様々な表現方法を体験することで、指導方法や指導上の留意点などを身につける。現行の学習指導要領に基づき、図画工作科の目標と内容、指導法と評価について理解を深めながら、教科書分析と具体的な事例研究を通して自ら授業を構想し、指導する方法を習得する。子どもの発達特性を考慮しながら、構想した模擬授業を通して指導案の作成や教育現場での援助と指導法について学ぶ。
本科目では、アクティブ・ラーニングとICTを大いに活用する。また、授業過程、振り返りにおいてクリッカー、タブレット端末等を活用した「双方向型授業」を実施する。
基本、UNIPAにて諸連絡、及び課題の提示・提出を行う。
この科目は、教育現場(小学校)での実務経験のある教員による授業である。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
「6.授業計画と予習・復習の内容及び必要な時間」にそって、授業を展開するので、表に記された教科書の対応する箇所をあらかじめ読んで、重要な内容を記載し、発表する。教科書のページ順通りの進み方ではないので、予習の際には「6.授業計画と予習・復習の内容及び必要な時間」をよく確認すること。
(2)授業の受け方
1)3〜10回目は、①教科書とPPTによる発表と②図工の教科書分析、➂実技実践で進める。
①において学生は教科書の担当箇所をまとめ、PPTを作成し発表を行う。
②アクティブラーニングにより小学校の図工教科書の内容分析を行う。
発表時間によって②は省略する場合がある。時間に余裕があり、学生の希望があれば、分析した教科書の見本製作も行う。
➂実技実践として木材と電動糸のこぎりを使った製作を行う。
2)模擬授業は、個別に行う。各自対象学年、題材を選び、指導計画を立て、それに従って発表を行う。
指導案(案)は13回目に提出する。模擬授業のための見本製作は11〜12回目を用いて行う。
模擬授業を行った後、指導案(案)を見直し、15回目の授業にて最終版を提出する。
(3)復習の仕方
各授業内容におけるまとめを行う。発表準備、発表中、または製作中に気づいたこと、指導する視点で工夫できることなどを記録する。
授業中に製作した見本作品は作品集に整理する。

5.受講にあたってのルール
(1) 受講時の基本姿勢(マナー)
・必要に応じて各自の道具箱を使用するため、教員から指定があった場合は準備して参加すること。作品の管理(持ち帰り)、机や床の掃除も授業の一環なのできちんと身の回りを片付けること。
(2) 遅刻・欠席・早退の扱い
・原則として欠席は不可。欠席6回に達した場合は再履修とする。
・「20分以上の遅刻・早退の3回=欠席1回」に該当。
・どうしても参加できない場合には事前または事後連絡をすること。欠席した場合は、「欠席届」とそれを証明する書類(コピー可)を添付。
(3)学生による発表の際、参加学生に配布するプリントを準備すること。本授業にて配布される資料をまとめるファイルを用意すること。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション、図画工作科教育の位置づけ(図画工作科教育の意義と目的)
・教科書発表の担当箇所を確認し、その予習を行う。
・レポートの作成「小学校の時の図工の時間の思い出/ 私が目指す図工の時間とは(事前)」
DVD「トントンギコギコ図工の時間」の鑑賞①
第2回
子どもの造形表現の特性(造形表現の発達論・子どもの描画の特徴・発達の個人差)
・教科書発表の担当箇所の発表準備を行う。
DVD「トントンギコギコ図工の時間」の鑑賞②
第3回
図画工作科教育の歩み(小学校における造形教育史・造形教育の思潮と新たな動向)
・教科書第5章7の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
・②図工の教科書分析と➂電動糸のこぎりによる製作(以下、10回目まで同様)
・学生発表
第4回
学習指導要領「図画工作科」(図画工作科の目標と内容)
・教科書第1章の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
・学生発表
第5回
図画工作科の指導の理念と方法(教材と題材・評価の観点と方法・教科書の使い方)
・教科書第2章/第5章2、4の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
・学生発表
第6回
指導計画の作成(指導計画作成の手順・指導案作成の方法)
・教科書第3章の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
第7回
事例探索「絵や立体の活動」(目標の理解・指導方法・指導上の留意点・評価方法)
・教科書第4章3〜6、11〜15、19〜22の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
・学生発表
第8回
事例探索「工作の活動」(目標の理解・指導方法・指導上の留意点・評価方法)
・教科書第4章7、8、16、23、24の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
・学生発表
第9回
事例探索「造形遊びの活動」(目標の理解・指導方法・指導上の留意点・評価方法)
・教科書第4章1、2、9,10、17、18の予習
・教科書発表の担当箇所の発表準備
・学生発表
第10回
事例探索「鑑賞の活動」(目標の理解・指導方法・指導上の留意点・評価方法)
・教科書第4章25、26/ 第5章3、5、6の予習
・図工の教科書を参考にし、模擬授業の構想を行う。
・学生発表
第11回
授業実践研究①
模擬授業の構想・準備
・教科書第5章1
・図工の教科書分析シートの完成
・模擬授業の指導案の作成
・ペア発表(図工の教科書分析)
第12回
授業実践研究②
実技実践(電動のこぎり製作)の完成と発表
模擬授業の準備(見本の製作)
・作品発表
第13回
模擬授業試験①(発表・反省と改善の検討)
第14回
模擬授業試験②(発表・反省と改善の検討)
第15回
図画工作指導法の振り返りとまとめ
・レポートの作成「 私が目指す図工の時間とは(事後)」
第16回
予習・復習
教科書を使った予習が必要。授業前に必ず該当する教科書のページに目を通して、重要点をまとめてくること。復習では、その日のうちにノートをまとめ、疑問点を調べて加筆しておく。目安の時間として、授業1コマにつき、予習120分、復習120分が必要。教科書分析シートの作成、木材を使った作品作り、図工の教科書の見本の製作など、授業内で終わらなかった場合は、復習の時間を使って完成を目指すこと。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1)提出物(20%):実践案、電動のこぎりの作品、課題
〈到達目標1、到達目標2、到達目標3〉
(2)発表(40%):授業実践研究発表(個人・グループ:配布資料を含む)
〈到達目標1、到達目標2、到達目標3〉
(3)模擬授業試験(指導案を含む)(30%)
〈到達目標1、到達目標2、到達目標3、到達目標4〉
(4)受講態度(10%):出席状況、自己・他者評価、responによる課題提出など
〈到達目標1、到達目標2、到達目標3、到達目標4〉

8.参考図書・文献
『小学校学習指導要領』
文部科学省、平成29年3月告示
日本文教出版
平成29年3月告示
『小学校学習指導要領解説 図画工作編』
文部科学省
『小学校教科書「図画工作」』
日本造形教育研究会
開隆堂
『小学校教科書「図画工作」』
日本児童美術研究会
日本文教出版

9.履修上の注意
(1)以下の資格等における教科及び教科の指導法に関する必修科目として指定されています。資格の取得を考えている人は、必要に応じて履修して下さい。
・ 教職免許(小学校教諭)
(2)  授業への参加について、特別な事情がある場合、特別な不安や心配がある場合には、第2回授業までの間に必ず担当教員まで相談して下さい。
出席・課題の免除と代替課題の提示など、状況に応じて特別な対応をする場合があります。相談が遅れると対応が不可能になる場合もありますので、必ず第2回授業の前までに相談に来て下さい。
(3)授業数は授業計画欄でよく確認のこと。
毎回の授業終了前に次回の授業内容と準備物が提示されます。授業計画の順番が変わることもありうるため、欠席の際には教員に問い合わせするか、クラスメートに確認してください。
(4)やむを得ない事情で欠席・遅刻・早退した場合は、次の授業までに授業担当者に申し出ること。 加え、欠席届とそれを証明する書類(コピー可)を添付し、提出してください。

【一時的な遠隔授業の対応について】
  ・遠隔授業には対応していません(欠席となります)。
【(自然)災害時の授業対応について】
  ・遠隔授業を実施しますので、対面授業が中止になった当日は、必ずUNIPAを確認してください。