シラバス情報

科目名
日本の社会と文学
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
1年
ナンバリング
単位
2単位
時間
金曜日Ⅳ時限(14:40〜16:10)
教室
122教室
教科書
大本泉『作家のまんぷく帖』(平凡社新書)

1.担当教員
担当教員
大本 泉
研究室
3号館2階
オフィスアワー
月曜日16:20〜17:00

2.授業の目的
(1)授業の目的
近代日本を代表する女性の作家たちが広い意味での「食」をそれぞれどのように表現していったのか、検証し追尋していきます。それに関連する女性作家達の生きた時代背景や女性が生きる上で考えるべき問題意識をもつことを目的とします。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①とりあげた作家をとおして、女性が生きる上での課題を発見し、問題意識をもつことができる。
〈学部DP2①②⑤、GSDP4②〉
②作品を分析した結果をレポートとして適切に纏めることができる。
〈学部DP3①、学部DP5②、GSDP2①〉 
③ 授業で扱った女性作家たちを近代の文学史の中に位置付けることができる。 
〈学部DP2①、学部DP4⑤、GSDP3②〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
近代日本を代表する女性の文学者たちが広い意味での「食」をどのように表現したのか検証・追尋していきます。「食」や女性作家の生に関連する時代背景を理解するとともに、女性が生きる上での問題意識をもつことにより、私たちの「生」をどのように構築していくべきかも考察していくことになります。講義のみならず、アクティブラーニングとしての討議・発表も一部交え、受講者どおしの考えを相対化します。そして、女性作家と同様に、受講生もことばで表現する技術も磨いていきます。


4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
必ず授業で扱うテクストの章を読み、分からない箇所は辞書やインターネットで調べ、授業に臨みます。その上で、興味深かった箇所を挙げたり、作品の主題(テーマ)を自分なりに考えたりしてメモをとります。その積み重ねが、日本の社会と文学のおもしろさを発見することにつながっていきます。
(2)授業の受け方
(1)予習の仕方
「6.授業計画と予習・復習の内容及び必要な時間」にそって、授業を展開していきますので、表に記されたテクストの対応する箇所をあらかじめ読んでくることが予習になります。また前もって配布するプリントがある場合も読了してから授業に臨んでください。わからない語句や専門用語があれば、あらかじめ調べてくることも必要でしょう。予習課題として読んだ内容に関する意見や疑問については、事前に提出してもらいます。予習の際には「6.授業計画と予習・復習の内容及び必要な時間」をよく確認して下さい。
(3)復習の仕方
授業で受けたその日のポイントを早いうちに確認してノートに記しておきます。新たに生れた不明な点や疑問点については、図書館に行って書籍で調べてノートに加筆します。インターネットも同様に、引用した文献内容を記録することも忘れないようにしましょう。

5.受講にあたってのルール
(1)受講時の基本姿勢(マナー)
受講時は、私語を慎み、居眠り・内職等は行わないこと。
(2)遅刻・欠席・早退の扱い
遅刻・早退の場合は、できるだけ事前に担当教員に許可を取っておき、静かに速やかに入退室して下さい。事前に許可をとれなかった場合も、できるだけ早めに事情を説明して下さい。欠席については、できるだけ事前に連絡を下さい。やむを得ず事前に提出できない場合もできるだけ早いうちに連絡して下さい。欠席が多い場合(出席が授業回数の3分の2に満たない場合)は、原則として試験の受験資格を失うことが大学のルールとして取り決められていますので、この授業もそれに従います。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション(授業の進め方、履修にあたっての注意事項の説明等)
第2回
樋口一葉について
『にごりえ』のあらすじ
[予習]作品の下読みをし、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
第3回
『にごりえ』の読みどころ
作品からわかる時代背景
[予習]作品をさらに精読し、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]時代背景を理解する。
第4回
平塚らいてうについて
『煤煙』に描かれた女性
[予習]平塚らいてうの章を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
第5回
平塚らいてうと「玄米」
日本の戦時期について
[予習]女性解放運動について、調べてくる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
第6回
宇野千代について
『生きて行く私』の概要
[予習]宇野千代の章を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
第7回
『私の作ったお惣菜』を読む
[予習]以前授業で配布されたプリントを熟読しておく。
[復習]授業で学んだポイントをノートする。
第8回
森茉莉について
『贅沢貧乏』を読む
[予習]森茉莉の章を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
第9回
『記憶の絵』等を読む
[予習]文学作品を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめ、孤独、贅沢貧乏の意味を考察し、ノートにまとめる。
第10回
幸田文について
[予習]幸田文の章を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
第11回
『台所のおと』を読む
[予習]『台所のおと』を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]ポイントをノートする。
第12回
武田百合子について
[予習]武田百合子の章を読み、分からない言葉の意味を調べる。
[復習]作者の経歴や代表作をまとめておく。
次回までに演習発表をする作家・作品を決定し、草稿を作成する。
第13回
『富士日記』を読む
[予習]配布したプリントを読了して授業に臨む。
[復習]ポイントをノートする。
第14回
自ら選んだ作家作品に関する演習発表
[予習]演習の練習
[復習]ポイントをノートする。
第15回
自ら選んだ作家作品の演習発表
まとめ
[予習]演習発表の準備
[復習]ポイントをノートする。
第16回
予習・復習
予習としてテクストの当該章と授業でとりあげる作品の下読みをしてから授業に臨むこと。また、授業の後に復習として要点を整理してノートしておくこと。合計3時間は必要である。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
レポート50%:   作品を分析し、800字以上で纏めたもの。添削して返却する。
〈到達目標①、到達目標②〉
演習発表40%: 授業で扱った作家から好きな作品を発掘して、その魅力を発信する。
〈到達目標③〉
平常点10%:   リアクションペーパーや積極的な発言等。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
授業への参加について、特別な事情がある場合、特別な不安や心配がある場合には、第2回授業までの間に必ず担当教員まで相談して下さい。試験・出席・課題の免除と代替課題の提示など、状況に応じて特別な対応をする場合があります。相談が遅れると対応が不可能になる場合もありますので、必ず第2回授業の前までに相談に来て下さい。また、第2回以降、履修の途中で特別な事情が生じた場合についても、できるだけ早く相談に来て下さい。早ければ早いほど対応が可能です。ただし、履修するには全授業の2/3以上の出席が最低限必要です。