シラバス情報

科目名
調理学実験 (月曜Ⅰ・Ⅱ校時)
開講年度学期
2024年度前期
配当学年
3年
ナンバリング
単位
1単位
時間
月曜日Ⅰ・Ⅱ校時
教室
食品加工実習室、143室
教科書
調理学実験(初回で配布)

1.担当教員
担当教員
高澤 まき子
研究室
非常勤講師室
オフィスアワー
月曜日昼休み

2.授業の目的
(1)授業の目的
日常食品を用いた調理に関する基礎的実験を通して、調理過程に起きる諸現象を科学的に理解し、実際の調理や食事提供の場面に応用できる力を養う。また、おいしさの評価である主観的手法(官能評価)および客観的手法(機器測定)について実験を通して理解するとともに、食品や食べ物の鑑別の能力を養う。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
① 食品の調理性について、条件を変えた比較実験を通して、科学的にとらえてその理論を理解することができる。
 (健栄DP1、健栄DP2)
② 官能評価や機器測定を通して、おいしさを評価することおよび食品や食べ物の鑑別についてその方法を理解できる。
 (健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4)
③ 食品のテクスチャーの違いについて学び、摂食機能障害に対応した食事形態のあり方を理解できる。
 (健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4)
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
調理科学の理論を踏まえた調理に関する基礎・応用実験を行う。食品は調理操作によって外観、物理的・化学的特性が変化する。その変化は食品のもつ成分、添加物、調理操作方法などの影響を受ける。植物性食品、動物性食品、成分抽出物を取り上げ、条件を定めた比較実験を行い食品の変化の特徴を知るとともに、その科学的な機構を理解する。また、官能評価および機器測定により食べ物のおいしさや特性を分析する。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
初回で授業内容をまとめた実験書を配布するので、必ず受講前によく読んでくること。
(2)授業の受け方
授業のほとんどは4人1グループによる実験形式で行う。
食品加工実習室は衛生エリアなので、実習室専用の身支度を整え、マスク、フェイスシールドをつけて入室すること。
早めに食品加工実習室に集合し、授業開始前に下準備を行ってほしい。なお、密にならないように調理実習室も使用する。
(3)復習の仕方
実験した結果はノート(B5サイズ)にまとめ、次週提出する。

5.受講にあたってのルール
(1)受講時は私語を慎み、チークワークよく効率的に実験すること。
(2)遅刻を5回した場合は授業1回分の欠席とする。5回を超えて欠席をした場合は再履修となる。
(3)課題は提出期限を厳守し、提出日に提出しなければ評価の対象とならない。
(4)期末テスト受験の際不正行為を行った場合は、再履修となる。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
講義:調理学実験の目的 実験の進め方
レポートの書き方等
第2回
基礎実験1 実測と目測、重量と体積
      食品のpH
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第3回
基本実験2 鍋の材質・形と温度変化
   鍋底の温度分布(パンケーキの焼き色)
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第4回
官能検査法の種類と分析法
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第5回
米の調理性
 うるち米ともち米の違い
 吸水実験と炊飯
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第6回
地上デンプンと地下デンプンの特徴の違いについて
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第7回
和風だしと洋風だし
 うま味成分について
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第8回
水中油滴型エマルションについて
 マヨネーズと生クリーム
 卵黄の乳化、オーバーランとは
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第9回
砂糖の調理性
 加熱温度の違いによる変化
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第10回
卵の調理性 
 鮮度判定法と熱凝固性
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
機器測定(カードメーターによる破断試験)
第11回
小麦粉の調理性1
 小麦粉の種類による性状とグルテン含量
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第12回
小麦粉の調理性2
 小麦粉の膨化(化学膨化剤)
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第13回
野菜の調理性
 加熱による野菜の色素とかたさの変化
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第14回
品の物性
 寒天ゲルとゼラチンゲルの違い
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
機器測定法(テクスチャー試験)
第15回
魚肉の調理性
 赤身魚と白身魚の違い
実験内容を読んでくること
実験結果をまとめる
第16回
まとめの試験
予習・復習
プリントや教科書(調理学や調理科学等)を使った予習を行う。授業前に必ず該当する実験内容に目を通して、授業に臨むこと(30分)。復習では、実験の経過と結果をまとめ、テーマに関連する研究事項や興味をもった事項について調べて記述してレポートして提出する(60分)。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1) 試験(30%)…実験で実証された理論の定着のため筆記試験を行う。<到達目標①②③>
(2)課題レポート(60%)…実験結果についてのレポートを提出する。評価をして次回前までに返却する
               ※出席してもノート提出がない場合は欠席扱いとなる。<到達目標①②③>
(3)受講態度(10%)…積極的に実験に臨み、探求心をもつ態度であること。<到達目標①②>

8.参考図書・文献
調理科学
建帛社

9.履修上の注意
(1)管理栄養士国家試験受験資格、フードスペシャリスト認定試験受験資格の規定科目です。
(2)食品を口にすることが多いため身支度の不備は減点とし、実験不適切と指導を受けた場合は、欠席扱いとなります。各自が自己管理の自覚を持って実験してください。
(3)食物アレルギーを持っている場合、必ず事前に相談にくるようにしてください。
(4)受講に際して、心配や不安なことがある場合は、必ず2回目の授業までに担当者に相談してください。
  事情によっては、何らかの特別な配慮を行う場合があります。
 (5)  病気や臨地実習で欠席する場合は欠席届を提出してください。