シラバス情報

科目名
生化学Ⅱ
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2単位
時間
月曜日Ⅱ校時(10:40〜12:10)
教室
122教室
教科書
『スタディ生化学』(渡邊敏明編著、建帛社)

1.担当教員
担当教員
小嶋 文博
研究室
1号館6階169室
オフィスアワー
水曜日13:00〜14:30

2.授業の目的
(1)授業の目的
生化学Ⅱでは、タンパク質(アミノ酸)の代謝、核酸の代謝、遺伝子発現、神経伝達、ホルモンによる調節、血圧と血液・尿との関係、生体防御機構(免疫)、ヒトの老化、食品成分と薬の相互作用(具体的な例をあげて)などについて概説できるようになることを目的とする。特に生体構成成分としてのアミノ酸・核酸やそれらの代謝中間体については、その名称、化学式及び構造式をかけるようになることが望ましい。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①アミノ酸・タンパク質の構造と機能、タンパク質の消化・吸収について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
②アミノ酸の代謝(尿素回路と非必須アミノ酸の合成)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
③アミノ酸代謝の異常に関わる疾患について、例をあげて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
④ヘムの合成と分解(ビリルビン代謝)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑤核酸にプリン塩基・ピリミジン塩基の代謝(合成と分解)について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑥DNAの複製・修復と遺伝子発現、遺伝子の操作、遺伝子治療、再生医療ついて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑦シグナル伝達とホルモンによる調節について、例をあげて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑧血圧の調節と血液凝固の機構について説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑨生体防御機構とアレルギー、老化のメカニズムについて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
⑩薬物代謝系、食品成分と医薬品の相互作用について、例をあげて説明できる。
〈健栄DP1、健栄DP2、健栄DP3、健栄DP4〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
生化学Ⅱでは、生化学Ⅰの続きであるタンパク質・アミノ酸の基礎からスタートし、アミノ酸代謝(尿素回路、非必須アミノ酸の合成)、ポルフィリン代謝、核酸代謝を学んでいき、糖質・脂質・アミノ酸代謝の関連性を広く説明できるようにする。続いてDNAと遺伝子の関係、遺伝子発現、シグナル伝達、ホルモンによるホメオスタシス、浸透圧の調節と尿・血圧の関係、血液凝固の仕組み、免疫機構とアレルギー、生体異物代謝(薬物代謝)の講義を行う。
【ICT活用授業】授業で使用する資料の閲覧とその資料への(手書き)入力等や予習テスト・確認テストの解答入力のために毎回スマートフォンまたはノートパソコンを持参してください。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
【6. 授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間】にそって授業を行うので、予習・復習欄に記した教科書の該当箇所を予め読んでおくこと。
(2)授業の受け方
予習では、必ず教科書の該当する箇所を読んでおくこと。講義では主にパワーポイントを使用し、教科書に沿って作成された講義資料に従って進めていくので、重要だと思ったこと、気になったこと、疑問点などを、講義資料中にできる限り多くメモをとっておくようにするとよい。
(3)復習の仕方
生化学Ⅱ用の復習ノートを準備し、毎回学習した内容にあたる講義資料または教科書の部分を復習ノートに自分でまとめて書き記すなど、書き込む勉強をしていただきたい。また小テスト問題では重要な基本事項の確認を行えるように作成してあるので、何度も繰り返しやってみてほしい。

5.受講にあたってのルール
(1)受講時の基本姿勢(マナー)
・受講時は、私語を慎み、居眠り・内職等は行わないこと。
(2)遅刻・欠席・早退の扱い
・遅刻が20分を超えた場合は欠席扱いとする。また遅刻2回で1回の欠席とみなす。早退は欠席扱いとする。
・欠席した際の「欠席届」の提出は不要である。また欠席する際の連絡(メール等)も不要である。
(3)期末試験の受験資格
・講義15回のうち、出席回数が10回未満の者は期末試験を受験できない(すなわち再履修となる)。
(4)期末試験時の不正行為の扱い
・カンニング等の不正行為を行った場合は、評価点を0点とする(すなわち再履修となる)。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション(シラバスの確認)
第9章 タンパク質・アミノ酸の基礎
1. アミノ酸
2. ペプチド
3. タンパク質
【予習】教科書該当箇所(76〜88頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第1回予習テスト・確認テスト
第2回
第10章 タンパク質・アミノ酸の代謝
1. タンパク質の消化
2. アミノ酸、ペプチドの吸収
3. 窒素出納と代謝回転
4. タンパク質分解系とアミノ酸プール
【予習】教科書該当箇所(89〜93頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第2回予習テスト・確認テスト
第3回
第10章 タンパク質・アミノ酸の代謝
5. アミノ酸の代謝
【予習】教科書該当箇所(94〜102頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第3回予習テスト・確認テスト
第4回
第11章 タンパク質・アミノ酸の応用
1. タンパク質・アミノ酸と疾病
2. 染色体と遺伝子病
3. 先天性代謝異常症
4. タンパク質・エネルギー栄養障害
5. 異常タンパク質
6. 臓器によるアミノ酸代謝
【予習】教科書該当箇所(103〜113頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第4回予習テスト・確認テスト
第5回
ヘムの合成と分解・ビリルビン代謝
【予習】プリント(Web資料)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第5回予習テスト・確認テスト
第6回
第16章 核酸の基礎と代謝
1. 核酸とは
2. 核酸と遺伝子
3. プリンヌクレオチドとピリミジンヌクレオチドの代謝
【予習】教科書該当箇所(157〜166頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第6回予習テスト・確認テスト
第7回
第17章 遺伝子の発現
1. 生命の基本原理
2. セントラルドグマ
3. 遺伝子の複製
4. タンパク質の生合成(転写と翻訳)
5. DNAの発現の調節
【予習】教科書該当箇所(167〜174頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第7回予習テスト・確認テスト
第8回
第18章 遺伝子の応用
1. 遺伝子の操作
2. 医療への応用
【予習】教科書該当箇所(175〜182頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第8回予習テスト・確認テスト
第9回
第20章 神経情報伝達系
1. 情報伝達の種類と機能
2. 受容体による情報伝達
3. 細胞内シグナル伝達
4. 神経伝達経路
【予習】教科書該当箇所(188〜194頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第9回予習テスト・確認テスト
第10回
第19章 ホルモンの基礎
1. ホルモンの作用機序の基礎
2. ホルモンによる代謝調節
第21章 ホルモンによる調節
1. ペプチドホルモン
2. ステロイドホルモン
3. アミノ酸誘導体ホルモン
4. 糖質代謝異常とホルモン
【予習】教科書該当箇所(183〜187頁、195〜199頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第10回予習テスト・確認テスト
第11回
第22章 ミネラル・水の基礎
1. 水
2. ミネラル
第23章 ミネラルの応用
1. カルシウムと骨代謝
2. 血中カルシウム濃度の調節
3. 食塩と血圧
4. 亜鉛と味覚
5. 鉄の体内利用
【予習】教科書該当箇所(200〜219頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第11回予習テスト・確認テスト
第12回
第24章 血液と尿の生化学
1. 血液の成分
2. 血液の機能
3. 尿の役割
【予習】教科書該当箇所(220〜224頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第12回予習テスト・確認テスト
第13回
第25章 免疫の生化学
1. 免疫系の構成
2. 栄養と免疫
【予習】教科書該当箇所(225〜233頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第13回予習テスト・確認テスト
第14回
第26章 老化と抗酸化
1. 老化のメカニズム
2. 体の加齢変化
3. 老年症候群
4. アンチエイジングと抗酸化
【予習】教科書該当箇所(234〜241頁)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第14回予習テスト・確認テスト
第15回
薬物代謝系:食品成分と薬の相互作用
【予習】プリント(Web資料)を読んでおくこと(予習テストあり)。
【復習】①Web上の確認テスト問題を解き直してみること。②教科書または講義資料の重要箇所をノートに書き写しておくこと。
第15回予習テスト・確認テスト
第16回
期末試験
※教科書持込み可
予習・復習
この科目は講義科目で2単位なので、予習・復習の時間には1回の講義ごとに4時間相当が必要とされる。予習・復習欄に記したように、例えば、教科書を読むことを中心とした予習に1時間、教科書または講義資料を書き写す(まとめて書き記す)復習に3時間といったように、予習・復習に計4時間相当の時間を費やすことが必要である。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1)予習テスト(10%):毎回【予習】の確認テストを行い、全回分の総得点を10点分に換算する。欠席した場合は受験できず、0点となる。
〈到達目標①〜⑨における専門基礎知識の定着〉
(2)確認テスト(40%):毎回授業内容に関する小テストを行い、全回分の総得点を40点分に換算する。欠席した場合は受験できず、0点となる。
〈到達目標①〜⑨における専門基礎知識の定着〉
(3)期末試験(50%):全講義の範囲での筆記試験を行い、総得点を50点分に換算する。
〈到達目標①〜⑨における「説明できる」ことの確認〉
(4)受講態度:1回でも受講時のマナーが悪かった場合は、最終的な評価の段階で最大10点の範囲で減点する場合がある。
※(1)(2)のテストはWeb上で行うので、ノートパソコンから解答すること。

8.参考図書・文献
人体の構造と機能[2] 生化学 第14版
畠山鎮次
医学書院
9784260035569
シンプル生化学 改訂第7版
林典夫、廣野治子、野口正人、五十嵐和彦
南江堂
9784524246595
栄養科学イラストレイテッド 生化学 第3版
薗田勝
羊土社
9784758113540
Nブックス 三訂 生化学
木元幸一、後藤潔、大西淳之
建帛社
9784767906621

9.履修上の注意
(1)本科目は、健康栄養学科の卒業必修科目ですので、健康栄養学科の学生は、必ず履修してください。
(2)本科目は、栄養士資格、管理栄養士国家試験受験資格、食品衛生管理者及び食品衛生監視員任用資格のための履修要件科目となっています。
(3)受講に際して、特別な事情や不安・心配などがある場合には、第2回授業までの間に必ず担当教員にご相談ください。状況に応じて特別な対応や特別な配慮を行える場合があります。第2回以降、履修の途中で特別な事情等が生じた場合についても、できるだけ早くご相談ください。相談が遅れると、対応が全く不可能になる場合があります。