シラバス情報

科目名
関係行政論
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
4年
ナンバリング
単位
2単位
時間
後期金曜日2時限
教室
教科書
菅原好秀著『福祉ライブラリ 権利擁護と法』(建帛社、2022年)

1.担当教員
担当教員
菅原 好秀
研究室
非常勤講師控室
オフィスアワー
授業開始前30分間、授業終了後30分間

2.授業の目的
(1)授業の目的
①大学生として身に付けておくべき関係行政論の法律と制度の理解の向上を図ることを目的とする。
②関係行政論を学ぶことにより、論理的・創造的な法的思考能力を図ることを目的とし、修得した知の経験を社会や他者のために還元できる意欲と能力の向上を図ることを目的とする。
③公認心理師の現場で発生する多様な価値観の衝突に対して、法学的知識がどのような場面で、どの程度活用できるか、という問題点に対して、公認心理師に関する法制度の視点から理解できることを目的とする。
④心理福祉の視点から、公認心理師の現状と課題について理解できることを目的とする。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①公認心理師の支援活動に関わる「保健医療分野」に関係する法制度を理解できる。 
②公認心理師の支援活動に関わる「福祉分野」に関係する法制度について理解できる。
③公認心理師の支援活動に関わる「教育分野」に関係する法制度について理解できる。
④公認心理師の支援活動に関わる「司法・犯罪分野」に関係する法制度について理解できる。
⑤公認心理師の支援活動に関わる「産業・労働分野」に関係する法制度について理解できる。 
 本科目は、心理福祉学科のディプロマ・ポリシーのうち、関係行政論の理解を通じて「社会福祉学の知識や技能を基盤として、個人と社会を関連づけながら幸福とは何かを追求する能力を身につけている。」の達成を目指す科目である。また公認心理師に関する法律と制度の本質を理解し、公認心理師の対象者の幸せづくりのために主体的に行動する能力の向上を目指す科目である。
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
公認心理師の活動と関わる保健医療、教育、福祉、司法・犯罪、産業・労働等関係法規や制度を概説する。また、公認心理師による具体的な心理学的支援場面を事例を挙げて、心理学的支援に必要な法律・制度を概説する。 
また、アクティブ・ラーニングを通して体験知や実践力をつけ、公認心理師に必要な心理学的支援の現状と課題について、事例を挙げてディスカッションやグループワークを行う。
授業の中で関連動画の視聴などを行い、毎回授業の最後にショートレポート(ユニパを使用)の提出を求める。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
教科書菅原好秀著『福祉ライブラリ 権利擁護と法』(建帛社、2022年)を使った予習が必要。授業前に必ず該当する教科書のページに目を通して、疑問点をまとめてくること。
(2)授業の受け方
授業中に重要だと思ったことや疑問点はメモをすること。
(3)復習の仕方
その日のうちにノートにまとめ、不明な点や疑問点を調べてノートに加筆しておくこと。

5.受講にあたってのルール
(1)受講時の基本姿勢(マナー)
 受講時は、私語を慎み、居眠り・内職等は行わないこと。
(2)遅刻・欠席・早退の扱い
 遅刻3回で1回の欠席とみなす。欠席した場合は、「欠席届」を提出すること。
(3)試験時の不正行為の扱い
 カンニング等の不正行為を行った場合は試験の点数を0点とする(すなわち再履修となる)。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション…関係行政論とは何か、制度と枠組みを理解する。
(予習)教科書第1章 「権利擁護と判例」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第2回
公認心理師の法的立場と多職種連携…公認心理師法の立法経緯を概観し、公認心理師の法的立場と多職種連携について理解する。
(予習)教科書第2章 「法と社会」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第3回
公認心理師と憲法との関係…日本国憲法といわゆる5分野(保健医療、教育、福祉、司法・犯罪、産業・労働)での法律的知識を横断的に理解する。
(予習)教科書第2章 「日本国憲法」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第4回
公認心理師と民法との関係…民法全般について理解する。
(予習)教科書第3章 「民法」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第5回
親族・相続に関係する法律・制度…夫婦間紛争とDV問題、親権とそれをめぐる紛争、面会交流とそれをめぐる紛争解決を理解する。
(予習)教科書第3章 「親族・相続」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第6回
消費者保護に関係する法律・制度…クーリング・オフ、消費者契約法を理解する。
(予習)教科書第3章 「消費者保護」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第7回
児童福祉に関係する法律・制度…児童虐待の種別、児童虐待防止法の特徴、児童相談所の相談援助活動の流れ、児童福祉施設ごとの特徴を理解する。
(予習)教科書第3章 「児童虐待の防止等に関する法律」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第8回
福祉分野に関係する法律・制度…高齢者虐待・障害者虐待の目的・定義、対応・支援を理解する。
(予習)教科書第3章 「高齢者虐待・障害者虐待」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第9回
行政分野に関係する法律・制度…個人情報保護法について理解する。
(予習)教科書第4章 「行政法」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第10回
教育分野に関係する法律・制度…教育に関わる法律と国家賠償責任について理解する。
(予習)教科書第4章 「行政救済」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第11回
成年後見制度に関係する法律・制度…成年後見制度の意義、目的について理解する。
(予習)教科書第5章 「成年後見制度」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第12回
任意後見制度・日常生活自立支援事業に関係する法律・制度…任意後見制度・日常生活自立支援事業の意義・目的について理解する。
(予習)教科書第5章 「任意後見制度・日常生活自立支援事業」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第13回
保健・医療分野に関係する法律・制度…保健・医療分野における意思決定支援のガイドラインについて理解する。
(予習)教科書第6章 「権利擁護と意思決定支援」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第14回
司法・犯罪分野に関係する法律・制度…児童相談所・家庭裁判所・法務局・市町村・社会福祉協議会・中核機関について理解する。
(予習)教科書第7章 「権利擁護に関わる組織・団体」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第15回
産業・労働分野に関係する法律・制度…産業・労働分野において法令・制度が重要となった経緯、衛生管理体制の概略と関連法令、心の健康の保持増進に係る主な制度と関連法令を理解する。
(予習)教科書第8章 「労働法」を読んでくること。
(復習)授業の内容をレポート最低200字程度でまとめて次回の講義時までにユニパまたは指定された用紙で提出する。
第16回
定期試験
1回目から15回目までの授業の学修到達度の定期試験を行うため、授業で指摘した該当箇所を熟読すること。
予習・復習
教科書 菅原好秀著『福祉ライブラリ 権利擁護と法』(建帛社、2022年)を使った予習が必要。授業前に必ず該当する教科書のページに目を通して、疑問点をまとめてくること。復習では、その日のうちにノートにまとめ、疑問点を調べて加筆しておく。目安の時間として、授業1コマにつき、予習・復習合わせて240分が必要。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1) 試験(60%)…穴埋め問題、論述問題を出題する。
(2) 参加意欲(40%)…発言や授業内の活動への参加を考慮し、授業の最後にその日に実施した内容を踏まえて簡単な確認テストを実施する。また、毎回前回の講義内容をユニパで最低200字以上にまとめてレポート提出する。
(3)毎回の確認テスト、レポート、課題の結果については講義の中で適宜改善点を示しフィードバックします。

8.参考図書・文献
『司法と福祉』
菅原好秀
建帛社
978-4-7679-3396-2

9.履修上の注意
授業への参加について、特別な事情がある場合、特別な不安や心配がある場合には、第2回授業までの間に必ず担当教員まで相談して下さい。事情によっては、レポートなどの代替課題を課すなどの、特別な配慮を行う場合があります。
【一時的な遠隔授業の対応について】
・遠隔授業には対応していません(欠席となります)。
【(自然)災害時の授業対応について】
・遠隔授業を実施しますので、対面授業が中止になった当日は、必ずユニパを確認して下さい。