シラバス情報

科目名
感情・人格心理学
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2単位
時間
後期 火曜日  4時限目  14:40-16:10
教室
教科書
後期開始前に提示予定

1.担当教員
担当教員
山﨑 洋史
研究室
5号館4階
オフィスアワー
木曜日3時限目13:00−14:30

2.授業の目的
(1)授業の目的
「感情とは?」「パーソナリティとは?」「それらは、どのように生じ、どのように形成されて、また変容していくのか?」そして「それらが人間行動へ与える影響とは?」これらの疑問に、心理学的に理解していくことを目指していく。
①自己理解の深化及び他者への心理支援を行うために、人間の感情やパーソナリティ理解のための科学的枠組みを学ぶ。
②感情心理学の基礎理論から感情が生起するメカニズムと、その感情が人の行動にどのように影響を及ぼすのかについて理解をする。
③パーソナリティ心理学の基礎理論から、人間個人におけるパーソナリティの形成や、発達による多様な視点を知り、個人差の心理学としてのパーソナリティ全般に対する理解を深める。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
到達目標
①感情に関する理論、人格に関する理論について正しい知識を理解する。
②感情・人格が、人間行動や認知に及ぼす過程を理解する。
③感情・人格の変容に関わる要因を知る。
④感情・人格心理学の基礎を学び、自己理解・他者理解を深化させる。

ディプロマポリシーとの関連
本科目は、心理福祉学科ディプロマポリシー「(6)心理学の多様な視点(生理・認知・社会)から、人の心のはたらきと行動を科学的に理解するための知識を備え、現代社会の様々な問題にそれらを応用することができる。」に基づ
き、関る事項の修得・達成を目指す科目である。
① 感情・人格心理学を学修し、通俗的な感情・人格に関するへの誤解を解く。〈学部DP2①、学部DP2②、心福DP3②、心福DP4①、心福DP4②〉
② 人間の感情・人格や行動を理解するための基礎的な知識を持つ。〈学部DP2①、学部DP2②、心福DP4①、心福DP4②〉
③ 人間の感情・人格を理解するための科学的な姿勢と視点を持つ。〈心福DP3②、心福DP4②〉
④ 人間の感情・人格や行動について心理学的に考えることができるようになる。〈心福DP1①〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
①感情心理学における代表的な基礎理論を学び、感情が生起するメカニズム及び、感情が人の行動にどのように影響を及ぼすのかについて理解を深める。
②人格心理学における代表的な基礎理論を学び、人間のパーソナリティの形成・発達についての多様な視点を得て、他者理解のためのパーソナリティ全般に対する個人差理解を深める。
③客観的に自らの感情や人格を見つめつつ、理論とのマッチングを考察する。アクティブ・ラーニングを実施し、グループワークを取り入れ対話的に、積極的に自らのものとして理解度をあげていく。毎時、小レポートを実施する。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
①授業前には,該当する教科書・資料の該当部分にあらかじめ目を通して,疑問点をまとめてくること。
②文科省『大学設置基準』第21条の趣旨を踏まえ,受講者各自において単位の実質化を実現することに留意し,それに必要な自主的学習の時間的ボリュームを確保すること。
(2)授業の受け方
①新しい概念を学修する場合、そのまま受け入れずに、疑問があれば、その疑問を大切にしてほしい。
②主体的に自らの経験や考えとのマッチングを常に行いながら学ぶ
③疑問や質問は積極的に行って、腑に落ちるまで食らいつく意欲があれば素晴らしい。
④グループワーク時は、お互いの視点や考え方を尊重しながら、対話を継続的に行う。
⑤単なる機械的暗記ではなく、その用語が生まれてきた必然について、意味の把握をすることを深めてほしい。
(3)復習の仕方
①授業後に,当日中にノートの内容を整理し,疑問点があれば関連文献やインターネット等で調べて補充しておくこと。
②復習によって理解できなかった事項については,次回以降、随時質問すること。

5.受講にあたってのルール
①グループワーク時、自己および他者を共に尊重する受容的な態度が求められる。違いを大切にすることをルールとする。
②毎時レポート提出は、毎回の授業時間終了時までに行う。
③欠席遅刻の無いようにする。基本的に20分以上の遅刻は出席にカウントされない。基本的に6回以上の欠席は単位習得が出来ない。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション
問題意識の明確化を図る<90分>  
第2回
感情とは?:感情の基礎、感情生起と生理的反応の関連について学ぶ。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>  
第3回
感情の理論:感情の古典的理論、抹消起源説や中枢起源説、二要因理論。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第4回
感情の理論:基本的感情説と次元説、基本的感情説や次元説の観点から、感情の捉え方。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第5回
感情と行動:援助行動と共感性、援助行動や向社会的行動と関連する感情(共感性や思いやり、感謝)
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第6回
感情と行動:感情のコントロール、マインドフルネスや自律訓練法を知る、社会適応を促進する感情制御。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第7回
感情のアセスメント:感情の正常と異常、健康な感情とは?/客観的な感情の理解の方法/心理テスト
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第8回
パーソナリティとは何か?:パーソナリティ心理学へのアプローチ。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第9回
パーソナリティ類型論:類型論、代表的な理論について理解。パーソナリティ特性論:特性論、代表的な理論について理解。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第10回
パーソナリティ発達:発達について、フロイト理論、エリクソン理論(ライフサイクル論)
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第11回
パーソナリティと気質:遺伝パーソナリティの形成、行動遺伝学的・知見による遺伝・環境の相互作用。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第12回
パーソナリティと文化:パーソナリティの形成について、所属文化の影響。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第13回
 パーソナリティの正常と異常:健康なパーソナリティとは。
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第14回
パーソナリティの変容:パーソナリティの変容の条件、ボーダーライン・パーソナリティなどへのアプローチ
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第15回
パーソナリティのアセスメント:客観的なパーソナリティの理解の方法、パーソナリティテスト
資料熟読、問題意識の明確化を図る<90分>
第16回
予習・復習

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
①毎時の出席に伴う授業内小レポート(60%)…毎回、授業の中で課題を実施する。それについて評価する。
②定期試験(40%)講義全体の内容を範囲とする。…人間の感情・人格を科学的に理解し支援するための基礎的事項の理解。個人と社会の相互作用の中で,人間の感情・人格の発達がどのように進行するのかについてのフレームの理解。客観的に個人の感情や人格を把握するための心理テストの知識。自己理解・他者理解・支援のための基礎力を高める。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1)欠席が6回以上となった学生は、単位取得ができない。
(2)特別な配慮を要する学生は事前に担当教員に申し出ること。
(3)授業実施に関する掲示を時々するので、随時注意して見ておくこと