シラバス情報

科目名
心理学統計法Ⅱ
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
1年
ナンバリング
単位
2単位
時間
木曜日2限
教室
531教室
教科書
『やさしく学べる心理統計法入門ーこころのデータ理解への扉その2 増補版(鈴木 公啓 著,ナカニシヤ出版)

1.担当教員
担当教員
結城 裕也
研究室
5号館4階
オフィスアワー
木曜日3限

2.授業の目的
(1)授業の目的
心理学を初めて学ぶ人はイメージしづらいかも知れないが,時に心理学は「限りなく理系に近い文系」と呼ばれることがある。それは,心理学では人の心を数字(数値)に置き換えて分析することで,自分の仮説を証明することが可能となるからである。調査や実験で得られた生のデータは単なる数字の羅列に過ぎないが,この数字を一定の法則に基づいてまとめたり,加工することによって『このデータの特徴は○○である』と説明することができる。
このように,本講義では調査や実験などで得られたデータを他の人にわかりやすい形に加工したり,データが示す傾向を客観的に読み取ったり,統計的な検定を行い調査者,実験者の仮説を検証することができるようなデータ処理のための基礎知識の習得を目的とする。
本講義では,心理学統計法Ⅰで学んだ心理統計の基礎をもとにして,特に統計的仮説検定を中心として進めていく。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
① 様々な種類のデータに対して適切な分析方法を選択し,分析を実施するための知識を身につけ,また,その結果を他者に分かりやすく表現することができる。
(心福DP5)
② 統計的知識を身につけた上で,単なる知識としてではなく,社会などの実践の場で応用できる技術を身につける。
(心福DP4)
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
心理学統計法Ⅰで学んだ基礎的な知識をもとに,心理統計の要といっても過言ではない統計的仮説検定を中心に講義を行う。統計的仮説検定は,様々な数値処理や背理法の考え方が必要なため,戸惑うことが多い部分である。しかし,講義をよく聴講し繰り返し復習することで理解が深まるであろう。
講義は基本的に教科書に従って進めていくが,理解度を確認するため小テストなどの追加課題を出すこともある。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
「6.授業計画と予習・復習の内容及び必要な時間」に沿って授業を展開するので,表に記された教科書の対応する箇所をあらかじめ読んでくること。ただし,授業の進捗状況によってはズレが生じる場合もあるが,その際は指示する。
(2)授業の受け方
授業は,基本的にPowerPointのスライドで進める。また,それと同様のものを印刷物として配布する。スライドの記述だけではなく、重要だと思ったことや疑問に思ったことなどは積極的にメモすること。また,授業を欠席した場合に備え,UNIPAを用いて授業資料アップするので,欠席した場合には必ず確認すること。

(3)復習の仕方
授業内容を手元の配布資料にもとづいてもう一度確認すること。また,不明な点や疑問点については,改めて調べてノートに加筆するとよい。

5.受講にあたってのルール
(1) 受講時の基本姿勢(マナー)
受講時は、私語を慎み、居眠り・内職等は行わないこと。
(2) 遅刻・欠席・早退の扱い
30分を超える遅刻は欠席扱いとし、遅刻2回で1回の欠席とみなす。早退は欠席とみなす。欠席した場合は、「欠席届」を提出すること。
(3) 期末試験の受験資格
講義15回のうち、欠席回数が3分の1以上の者は期末試験を受験できない(すなわち再履修となる)。
(4) 期末試験時の不正行為の扱い
カンニング等の不正行為を行った場合は試験点を 0 点とする(すなわち再履修となる) 。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
ガイダンス,心理学統計法Ⅰの復習①(記述統計,代表値と散布度)
教科書 第1〜2章
第2回
心理学統計法Ⅰの復習②(相関とは,相関係数)
教科書 第3章
第3回
サンプリングの基本と方法:全数調査と標本調査,ランダム・サンプリング
教科書 第4章
第4回
確率と正規分布:確率とは,確率分布,正規分布,標準正規分布
教科書 第5章
第5回
確率の読み取り:標準正規分布表,z得点
教科書 第6章
第6回
推定:点推定と区間推定
教科書 第7章
第7回
前半部分のまとめと振り返り,試験A
教科書 第8章
第8回
検定の基礎:統計的仮説検定の仮説(帰無仮説,対立仮説)の意味,検定の手順,第一種・第二種の過誤,有意水準とp値
第9回
相関分析の推測統計(無相関検定)
教科書 第9章
第10回
独立性の検定
教科書 第15章
第11回
分散の等質性の検定
教科書 第14章
第12回
対応なしデータについての平均値の差の検定
教科書 第10章
第13回
対応ありの平均値の差の検定
教科書 第11章
第14回
回帰分析
教科書 第13章
第15回
後半部分のまとめと振り返り,試験B
第16回
予習・復習
教科書を使った予習が必要。授業前に必ず該当する教科書のページに目を通して、疑問点をまとめてくること。復習では、その日のうちにノートをまとめ、疑問点を調べて加筆しておく。
目安の時間として、授業1コマにつき、予習120分、復習120分が必要。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
・ 試験(90%)…試験A,試験Bの2回試験を行う。両試験とも100点満点を45点換算とし,合計して90点満点とする。
<到達目標①、到達目標②>
・ 受講態度(10%)…受講態度と出席数に応じて加点する。
<到達目標①、到達目標②>

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
・本講義受講にあたっては,授業内容を必ず復習しておくこと。復習せずに授業に臨むと授業内容を理解できないまま進んでしまうことになる。その場合,後期開講科目の心理学統計法Ⅱの内容に付いていけない可能性がある。
・受講に際して,心配や不安なことがある場合は,必ず2回目の授業までに担当者に相談すること。事情によっては,レポートなどの代替課題を課すなどの,特別な配慮を行う場合がある。
・台風,豪雨,暴風雪,地震等によって通学が不可能となった場合,原則として遠隔(オンライン)で授業を実施する。その際は,UNIPA上で連絡する。
・体調不良,インフルエンザや新型コロナウイルスへの罹患が疑われる場合には欠席すること。症状が軽微であっても原則として遠隔(オンライン)対応はしない。