シラバス情報

科目名
ジェンダー論
開講年度学期
2024年度前期
配当学年
1年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
前期水曜1校時
教室
122
教科書
教科書は指定せず、資料を配布します。
参考文献については、授業内で紹介します。

1.担当教員
担当教員
西原 志保
研究室
オフィスアワー
授業後30分(水曜10:30〜11:00)

2.授業の目的
(1)授業の目的
文化や教育、社会の影響のなかで性別に関するステレオタイプや価値観が形成されることを理解するとともに、社会における多様な性のあり方を理解し、異なる性や価値観を持つ相手と共生・協働することができる。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①社会的に形成された性別を指す「ジェンダー」という概念を理解し、社会における男性や女性の役割や地位について考えることができる。〈学部DP2〉
②自分自身のこれまでのあり方を振り返り、当たり前だと思ってきた性差や性別に関するステレオタイプを再考することで、自分自身のより良い生き方を模索することができる。〈学部DP2〉〈学部DP4〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
社会的に形成された性差は、社会における性に関する差別と結びついている。本講義では、ジェンダーという概念について理解した上で、特に映画やテレビドラマ、文学作品の考察を通し、ジェンダーと労働、ジェンダーとセクシュアリティの関係などを学ぶ。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
事前にLMSに詳細な資料をアップしておくので、目を通し、内容を整理しておく。
(2)授業の受け方
配付資料にメモを書き込むかたちで授業を受ける。
ファイル等を準備し、配付資料を管理すること。
(3)復習の仕方
理解できなかった用語などは、ジャパンナレッジ等を活用して意味を調べておく。
ChatGPTは嘘をつくので信用しないこと。
ウィキペディアを参照した場合は、出典元まできちんと確認するようにする。
また、百科事典やウィキペディアの情報は膨大なので、そのままコピペしたり印刷したりして済ませるのではなく、自分で内容を整理すること。
可能であれば、自分で先行研究(本や論文)を調べ、参照すること。Web上で参照できるものだけでなく、図書館等も利用する。
先行研究を検索できるデータベースには、Ciniiや国立国会図書館のサイトがある。
なお調べ物の仕方や論文データベース、図書館の活用方法については、1〜2回目の授業で説明する。
LMS上で簡単な確認テストを行うことがある。

5.受講にあたってのルール
辞書等を調べる、LMSにアクセスするなどのためにスマホを使用するが、他ごとに使用しないこと。
積極的に授業に参加するのは歓迎するが、必要以上に私語をしないこと。
分からないことがあれば、友達に訊くのではなく、授業内や授業後、LMSなどで教師に質問すること。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション:ジェンダーとは?
予習:シラバスによく目を通しておく。
復習:ジャパンナレッジを使用し、ジェンダーという概念を調べる。学校や日常生活において、ジェンダーが形成される場面を考える。
平常点として確認テストおよびアンケート(クリッカー)を実施。
第1回小レポートの課題提示。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第2回
フェミニズムとジェンダー
予習:資料に目を通しておく。
復習:フェミニズムとジェンダーの歴史について理解しておく。
平常点として確認テストを実施。
第3回
近年のディズニーアニメからジェンダーについて考える:『クルエラ』および『アナと雪の女王』
予習:可能であれば対象とする作品を見ておく。過去の「ディズニープリンセス」についてどのようなことが言われているか理解しておく。
復習:かつての「ディズニープリンセス」の物語とどう違うか比較する。
平常点として確認テストおよびアンケートを実施。
第1回小レポートの提出〆切。
第2回小レポートの課題提示。
※授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第4回
ジェンダーと学問と天才:『クイーンズ・ギャンビット』
予習:資料に目を通し、時代背景などを理解しておく。
復習:母娘関係について、『クルエラ』と比較する。
平常点としてアンケートを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第5回
女性同士の分断(1):PEACHPIT『ローゼンメイデン』
予習:資料に目を通しておく。
復習:女性同士の連帯は可能か、また、どのような条件によって連帯が可能になるのか、考える。
平常点としてアンケートを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第6回
女性同士の分断(2):はるな檸檬『ダルちゃん』
予習:資料に目を通しておく。
復習:「ダルダル星人」とは何の象徴かということ、結末の意味について考える。
平常点として確認テストおよびアンケートを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第7回
ジェンダーと労働(1)『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
予習:資料に目を通し、モデルとした時代のジェンダーイメージについて理解しておく。
復習:モデルとした時代と作品作成時のジェンダーイメージをどのように利用してフィクションの舞台を設定しているか考える。
平常点として確認テストとアンケートを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第8回
ジェンダーと労働(2)是枝裕和『空気人形』
予習:資料に目を通し、『空気人形』のあらすじを理解しておく。
復習:『空気人形』の結末について、自分なりに解釈する。可能であれば『アンナチュラル』と比較する。
平常点としてアンケートを実施
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第9回
ジェンダーと労働(3)『逃げるは恥だが役に立つ』
予習:資料に目を通し、『逃げるは恥だが役に立つ』のあらすじを理解しておく。
復習:クリエイティブ労働や感情労働と、ジェンダーの関係を理解する。
平常点として確認テストを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第10回
ジェンダーと労働(4)『MIU404』第4話
予習:資料に目を通し、『MIU404』のあらすじを理解しておく。
復習:手芸とジェンダーの関係を理解する。
平常点として確認テストを実施。
定期試験またはレポート課題の詳細について説明。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第11回
ジェンダーと生殖:矢川澄子『兎とよばれた女』
予習:事前に資料に目を通し、『兎とよばれた女』の構成を把握しておく。
復習:リプロダクティブ・ライツ/ヘルスについて理解する。動物表象とジェンダーの関係について考える。
平常点として確認テストおよびアンケートを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第12回
ジェンダーと動物(1):稲垣足穂『菟』
予習:資料に目を通し、それぞれの作品の時代背景を理解しておく。
復習:稲垣足穂『菟』と稚児物語『秋の夜長物語』を比較し、主人公のひとりを少女として描いたことの意味を考える。
平常点として確認テストを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第13回
ジェンダーと動物(2)松浦理英子『犬身』
予習:事前に資料に目を通し、『犬身』のあらすじについて把握しておく。
復習:セクシュアリティという用語について理解する。
平常点としてアンケートおよび確認テストを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第14回
ジェンダーとセクシュアリティ:『恋せぬふたり』
予習:事前に資料に目を通し、『恋せぬふたり』のあらすじについて把握しておく。
復習:ヘテロセクシュアル、LGBT以外にも様々なセクシュアリティのあり方があることを理解する。
平常点として確認テストおよびアンケートを実施。
※小レポートの課題提示日、確認テストやアンケートの実施は、授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第15回
まとめ:定期試験またはレポート課題
予習:各回で提示した「考えてみよう」の部分について、自分なりの考えをまとめておく。
復習:定期試験の場合は、自分ができなかったところについて振り返っておく。
第2回小レポートの最終〆切。
試験の場合は、授業資料および自分でまとめたノートの持ち込み可とする。
※授業の進度や受講者数によって変わる可能性があります。
第16回
予備日
予習・復習
3時間/週の予習・復習を必要とする。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
毎回のアンケート/小テストおよびコメントペーパーによる平常点:30%
※小テストは提出後正答が分かるかたちにする。
※アンケート、コメントペーパーについては授業内で適宜フィードバックを行う。
〈到達目標①、②〉
全2回の小レポート:30%
小レポート1.学校や日常生活において、ジェンダーが形成される場面について考えるもの(400字程度)。
→授業内で返却し、フィードバックを行う。
小レポート2.各回において提示した〈考えてみよう〉から一つ問いを選び、論じる(600字程度)。
→LMS上でフィードバックを行う。
※剽窃に対しては厳正に対処する。引用などは引用箇所を明示し、参考文献を示すこと。
※先行研究(論文や本)を参照し、踏まえて論述を展開できているものに関しては高い評価を与える。
〈到達目標①、②〉
定期試験またはレポート:40%
大問1.ジェンダーに関する知識や用語の理解を確認する問題
大問2.各回において提示した〈考えてみよう〉から小レポート2で選んだものとは別の問いを一つ選び、論じる論述問題(600字程度)
※論述問題なので感想を混ぜ込まないこと。感想は大問3で書く。
※剽窃に対しては厳正に対処する。引用などは引用箇所を明示し、参考文献を示すこと。
※先行研究(論文や本)を参照し、踏まえて論述を展開できているものに関しては高い評価を与える。
大問3.授業内容についての感想(200字程度)
→LMS上でフィードバックを行う。
〈到達目標①、②〉

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
1. 特別な配慮を必要とする学生について
心配のある学生は申し出ること。
申し出があった場合には特別な配慮をする場合があり得る。
2.自然災害を含む災害時での対面授業の取りやめの対応について
遠隔授業を実施しますので、対面授業が中止になった当日は、必ず UNIPA を確認してください。