シラバス情報

科目名
臨床心理学概論
開講年度学期
2024年度前期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
月曜日3校時(13:00〜14:00)
教室
523教室
教科書
「よくわかる臨床心理学 改訂新版」 下山晴彦(編) ミネルヴァ書房

1.担当教員
担当教員
茂木 千明
研究室
5号館4階
オフィスアワー
水曜日2校時(10:40〜12:10)

2.授業の目的
(1)授業の目的
臨床心理学の立場から「個人」を理解する視点をもつことができるようになる。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
① 臨床心理学の成り立ちが分かる。
② 臨床心理学の代表的な基礎理論による不適応に関する心の仕組みを理解できる。
③ 各事例に見られる心理的危機を推察できる。
④ 心理的アセスメントの方法を理解する。
⑤ 心理療法の基本的な考え方や方法を理解する。
〈心福DP1①、心福DP4①②③〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
① 心に問題をもつ人の心の働きや環境による「不適応」「心理的危機」について、理論および事例から学ぶ。
② 心理的アセスメントの基本的な考え方から、人の心理や行動を理解する方法について学ぶ。
③ 心理療法の基本的な考え方から、援助的な関わり方について学ぶ。
本科目は、公認心理師・臨床心理士としての実務経験のある教員による授業である。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
教科書の該当箇所は事前に読んで、授業に臨むこと。
(2)授業の受け方
授業は講義形式であるが、授業時間の後半に課題を提示し、授業の内容や事例に関しての考察を求める。そのため、授業には関心をもって取り組むこと。
(3)復習の仕方
授業で取り上げた内容で理解できなかったり(例えば、専門用語など)、授業課題に取り組んでみて自分の考察が不十分だと思ったりした場合は、必ず調べておくこと。授業内の課題の内容によっては、宿題となる場合がある。また、授業内で提示した課題やレポート課題は、授業の理解度を見るためのもので、復習の内容を含んでいる。そのため、授業で出てきたことをきちんと理解してとらえ、整理して書けることが望ましい。

5.受講にあたってのルール
(1) 授業中の私語や内職、飲食は厳禁とする。守られない場合には退室を求めることもある。
(2) 授業開始から20分以上遅れて入室した場合には遅刻扱いとし、減点する。
(3) レポートなどの提出物については提出期限を守ること。また、ホームページからのコピー&ペーストや他者のレポートを写すといった行為はしないこと。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション
臨床心理学とは
第2回
臨床心理学の成り立ち
適応と不適応
教科書の該当箇所を読む
第2〜9回の内容に関わる
レポート課題の提示
第3回
基礎理論①
フロイトの精神分析理論
教科書の該当箇所を読む
第4回
基礎理論②
ロジャーズの自己理論
教科書の該当箇所を読む
第5回
基礎理論③
学習理論と行動療法
教科書の該当箇所を読む
第6回
心理的危機①
状況的危機
教科書の該当箇所を読む
第7回
心理的危機②
発達的危機1(乳幼児期)
教科書の該当箇所を読む
第8回
心理的危機③
発達的危機2(児童期・青年期)
教科書の該当箇所を読む
第9回
心理的危機③
発達的危機3(成人期・老年期)
教科書の該当箇所を読む
第10回
心理的アセスメント①
初回面接・行動観察
教科書の該当箇所を読む
インフォームド・コンセントの重要性を理解する
第11回
心理的アセスメント②
心理検査
教科書の該当箇所を読む
心理検査を実施する際の留意点を理解する
第12回
心理療法①
カウンセラーとクライエントの関係
教科書の該当箇所を読む
カウンセラーの基本姿勢を理解する
第13回
心理療法②
クライエント中心療法
教科書の該当箇所を読む
ロジャースのカウンセリング理論を理解する
ビデオ視聴
第14回
心理療法③
遊戯療法
教科書の該当箇所を読む
遊戯療法の意義を理解する
第15回
心理療法④
芸術療法・日本の心理療法
教科書の該当箇所を読む
絵画療法、コラージュ療法、箱庭療法
森田療法、内観療法、臨床動作法
第16回
期末テスト
(第10〜15回に関する内容)
予習・復習
予習として、教科書の該当箇所を読み、専門用語や疑問点をまとめておく。復習では、授業で課された課題について振り返り、その日のうちにノートにまとめる。レポート課題や期末テストの範囲に該当する内容を整理しておく。
目安の時間として、授業1コマにつき、予習120分、復習120分が必要。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1) 授業内課題(40%)…毎回、授業の中で課題を実施する。それについて評価する。
   ⇒到達目標①②③④⑤
(2) 課題レポート(30%)…第2回目の授業でレポート課題を提示する。授業内容のポイントを押さえてきちんと理解されているか、自身の考察がきちんと述べられているかを評価する。
   ⇒到達目標②③ 
(3) 期末テスト(30%)…専門的な用語や心理的アセスメントおよび心理療法の基本的なポイントがきちんと理解されているかをみる。
   ⇒到達目標④⑤

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1) 3年次以降の「心理的アセスメント」「心理学的支援法」「社会・集団・家族心理学B(家族心理学)」を履修する予定の者は、必ず履修すること。また、大学(学部)における公認心理師養成に必要な科目であるため、公認心理師の受験を考えている人は必ず受講すること。3年次開設の「心理演習Ⅰ」「心理演習Ⅱ」「心理実習」の履修のための前提科目となっている。
(2) 公認心理師カリキュラムでは、大学で基礎心理学と実践心理学を学ぶ。基礎心理学の成果を応用して、実践の世界に役立てるのが実践心理学である。この実践心理学の入門となるのが「臨床心理学概論」である。ちなみに、実践心理学の科目は、「健康・医療心理学」「福祉心理学」「教育・学校心理学」「司法・犯罪心理学」「産業・組織心理学」の5つである。
(3) 受講するにあたり、心配や不安、質問、事前に伝えておきたいことがある学生は、第2回の授業前までに担当教員に申し出ること。特別な事情によって特別な配慮が必要な場合は、速やかに連絡・相談すること。場合によっては、対応できないこともある。
(4)自然災害(台風、大雪等による交通機関に影響がでた場合)による対面授業の中止の場合は、その回の授業内容によりますが、遠隔授業に切り替えて実施する予定なので、当日は必ずUNIPAを確認すること。