シラバス情報

科目名
哲学(東洋哲学を含む)
開講年度学期
2024年度前期
配当学年
1年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
木曜日 Ⅲ時限(13:00〜14:30)
教室
124教室
教科書
教科書はありません。

1.担当教員
担当教員
菅原 宏道
研究室
東北大学大学院文学研究科哲学倫理学合同研究室
オフィスアワー
原則的に各回の講義終了後とします。eメールでも受け付けます。

2.授業の目的
(1)授業の目的
本講義は、近代までの哲学とくらべて多様化し、広範な領域に進展している現代の哲学のうち、欧米の代表的なもの(日本の哲学も含む)を学び、それらを知識や知性として活用できるようになることを目的とします。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①哲学がどのような知的営みであるかを理解できる。
〈学部DP2①、学部DP2②、学部DP2④〉
②さまざまな哲学、とりわけ現代の哲学のける様々な考え方や用語などを通じて整理して理解でき、知識や知性として定着させることができる。
〈学部DP2①、学部DP2②、学部DP2④〉
③現代の哲学におけるさまざまな問題について、定着した知識や知性に基づいて、自分自身の主張とその理由を読み手(聞き手)に伝えることができる。
〈学部DP2①、学部DP2②、学部DP2④〉
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
現在は、哲学や倫理学なども含めて、世界的に、文化的な営みの多様性を尊重すべきとする時勢にありますが、欧米諸国の伝統的な価値や意義が大きな影響力を持ち続けています。こうしたグローバルな趨勢において、ローカルな位置から個々人が知を持って自己を主張してゆくための根本となり得ることを学びます。具体的には、哲学と倫理学の相違と問題解決に向けた不可分な点を学んだ上で、概念、言語、構造、権力、真理、自由、正義などに関わる哲学的・倫理学的な諸問題をとりあげてゆきます。講義スタイルをとりますが、アクティブ・ラーニングの一貫として、とりあげるテーマによってはディスカッションもとり入れます。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
哲学は、ほとんどの履修者にとってはじめて学ぶ科目であるので、各回にとりあげるものについて自分なりに考え、知らないものについては概要で構わないので自分なりに調べておいてください。
(2)授業の受け方
各回の講義の開始時にレジュメや、必要に応じた資料を配布し、これに基づいて進めてゆきます。レジュメに記されていることは、講義で学ぶべきことのすべてではなく、あくまでまとめや要約です。講義ではレジュメに記されていないことにも言及します。適宜、ノートやメモなどとってください。また、講義中であっても質問や疑問などに応じますので遠慮せず挙手して発言してください。
(3)復習の仕方
科目の特性から、予習より復習を重視することをおすすめします。復習する際は、各回に学んだことを知識として定着させるために、また知性として有用に用いるために、自分なりに整理して理解するようにしてください。不明なことや疑問などありましたら、私まで聞きに来るか、下記にあげる参考図書・参考文献、図書館の蔵書、web上の信頼できるサイトをあたってみてください。

5.受講にあたってのルール
(1)3分の2以上出席した履修者を成績評価の対象とします。ただし、指定した課題を提出していない履修者は、成績評価の対象から自動的に外れます。
(2)30分以上遅刻した場合は講義終了後に私へ知らせてください。講義終了30分前以前に早退する場合は、講義前に私へ知らせてください。欠席した(欠席する予定の)場合、事由によっては考慮する場合がありますので、欠席届を提出してください。いずれも、事前に分かっている場合は、早めにeメールで知らせてください。
(3)慢性的な体調不良など、修学上の不都合が見込まれる履修者は、早めに私まで相談に来てください。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
イントロダクション 哲学と倫理学、近代哲学と現代哲学
予習は、シラバスを読み、講義の内容や進め方などを理解しておく。復習は、学んだことを整理して理解し、以後の講義の基本とする。
第2回
啓蒙思想と市民革命
予習は、近代市民社会の成立について必要に応じて調べておく。復習は、学んだことを整理して理解し知識や知性として定着させる。
第3回
現代哲学の源流1 マルクス主義と社会の構造
予習は、マルクス主義について必要に応じて調べておく。復習は、マルクス主義について学んだことを整理して理解し知識として定着させる。
第4回
現代哲学の源流2 ニーチェと近代社会批判
予習は、ニーチェの近代批判について必要に応じて調べておく。復習は、ニーチェの近代批判について学んだことを整理して理解し知識として定着させる。
第5回
現代哲学の源流3 社会における市民の主体性
予習は、実存思想について必要に応じて調べておく。復習は、実存思想について学んだことを整理して理解し知識として定着させる。
第6回
社会と文化における構造の全体
予習は、構造主義について必要に応じて調べておく。復習は、構造主義について学んだことを整理して理解し知識として定着させる。
第7回
権力および社会秩序の解体
予習は、ポスト構造主義について必要に応じて調べておく。復習は、ポスト構造主義について学んだことを整理して理解し知識として定着させる。
第8回
社会や学問における真理1
予習は、プラグマティズムについて必要に応じて調べておく。復習は、今回とり上げたプラグマティズムについて学んだことを整理して理解し知識や知性として定着させる。
第9回
社会や学問における真理2
予習は、道具主義について必要に応じて調べておく。復習は、前回と今回とり上げたプラグマティズムの相違を整理して理解し、知識や知性として定着させる。
第10回
現代の国家観と社会観1 帰結主義と義務論
予習は、社会的規範について必要に応じて調べておく。復習は、社会的規範について学んだことを整理して理解し、知識や知性として定着させる。
第11回
現代の国家観と社会観2 古典的自由主義とリベラリズム
予習は、国家における自由と正義について必要に応じて調べておく。復習は、国家における自由と正義について学んだことを整理して理解し、知識や知性として定着させる。
第12回
現代の国家観と社会観3 リバタリアニズムとネオプラグマティズム
予習は、国家による自由への介入と自治について必要に応じて調べておく。復習は、国家による自由への介入と自治について学んだことを整理して理解し、知識や知性として定着させる。
第13回
現代の国家観と社会観4 コミュニタリアニズムと市民的共和主義
予習は、国家という共同体について必要に応じて調べておく。復習は、国家という共同体ついて学んだことを整理し、知識や知性として定着させる。
第14回
現代の国家観と社会観5 ケイパビリティ・アプローチと基本財
予習は、社会福祉国家について必要に応じて調べておく。復習は、社会福祉国家について学んだことを整理して理解し、知識や知性として定着させる。
第15回
日本の近現代哲学 日本の哲学と西欧の哲学
予習の内容は、追って伝えます。復習は、他の回と同様に、学んだことを整理して理解し、知識や知性として定着させることです。
第16回
予習・復習
各回の予習と復習については上記の「予習・復習」欄を基本とします。それらに加わることがあれば、その旨をお伝えします。必要な時間について、各履修者の必要に応じて多様と考えられますが、文部科学省は下記のように説明しています。「我が国の大学教育は単位制度を基本としており、1単位あたり45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準とされています。ここでいう1単位あたりの学修時間は、授業時間内の学修時間だけではなく、その授業の事前の準備学修・事後の準備復習を合わせたものとなっています」(大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)参照)。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
複数回の課題(50%)と試験(50%)で成績を評価します。課題はWordファイルないしはPDFファイルを提出し、試験は筆記で解答します。科目の特性から、課題と試験の成績評価基準は上に記したの三つの到達目標への到達度とします。なお、課題や試験は返却されませんが、適宜フィードバックとして、個別に対応したり、講義時にとりあげたりします。



8.参考図書・文献
よくわかる哲学・思想
納富信留(他編)
ミネルヴァ書房
9784623084104
人生に必要な哲学50
ベン・デュプレ
近代科学社
9784764950085

9.履修上の注意
(1)哲学という科目の特性上、ある程度の抽象的な思考力が必要とされます。
(2)上に記した各回の講義は講義の進行状況などによって変更することがあります。