シラバス情報

科目名
アジアの歴史と文化Ⅲ
開講年度学期
2024年度前期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
教室
教科書
特に指定しません。授業ごとに必要な資料を配布します。

1.担当教員
担当教員
佐々木 隼相
研究室
非常勤講師室
オフィスアワー
授業の前後で対応します。

2.授業の目的
(1)授業の目的
「グローバル社会における複雑な構造やシステムおよび多様な文化的事象」を理解するために、身につけておくべきアジアの歴史や文化に対する知識を習得することを大きな目的とします。とくに、19世紀後半から20世紀にかけた日本と植民地朝鮮の関係について理解を深め、自分自身で調べたり考えたりする能力を身につけることを目指します。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①19世紀〜20世紀にかけての日本と朝鮮の近代史に対する基本的な知識を持つ。【学部DP2/GS学科DP1】
②「歴史」や「文化」を自分自身で考えるための姿勢と視点を持つ。【学部DP2/GS学科DP2】
③植民地主義について基本的な理解を得る。【学部DP2】
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
 主に、19世紀から20世紀にかけた日本と朝鮮の関係の歴史を概観し「近代」と呼ばれる時代を対象とします。この時期は東アジアの伝統的な国際環境がさまざまな理由によって大きく変化していきました。今日、わたしたちが日常的に疑わない感覚(国民国家)が作り上げられていきましたし、その過程で日本は朝鮮をはじめとした植民地を持つ「帝国」になりました。こうした出来事をその背景とともに学びながら、そこで作り上げられていく「歴史」や「文化」を考えていきます。具体的には、植民地朝鮮と深い関わりを持った人物として柳宗悦・浅川巧、森崎和江を取り上げ、彼女ら・彼らの生き方・構え方から「近代」という時空間の問題を考えます。また、当時、日本が植民地にしたのは朝鮮だけではありませんでした。他に台湾や、琉球・アイヌなどの話題にも触れながら、アジアの歴史と文化を考えていきます。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
基本的に下記の授業計画に基づいて授業を進めます。必ず次回の授業内容を確認し、事前に指示したキーワードについて図書館などを利用して調べておいてください。
(2)授業の受け方
授業はPowerPointを使用します。資料などは適宜配布します。わからないことや疑問点があれば積極的に質問してください。またメモを取るなど、内容を整理しながら受講してください。
(3)復習の仕方
授業後できるだけ早いうちに内容を整理してください。また次回の授業に向けて疑問点などがあればまとめておいてください。

5.受講にあたってのルール
・ほかの受講生の妨げにならないように、授業中は私語・居眠り・関係のない作業を慎んでください。
・遅刻・欠席する場合は、その理由を明記して届け出してください。それがない場合は無断遅刻・欠席とみなします。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
ガイダンス(授業の進め方、スケジュール)
第2回
歴史と文化を考える視座を知る①:「近代」と呼ばれる時代の特徴を知る
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第3回
歴史と文化を考える視座を知る②:前回の続き
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第4回
日本と植民地朝鮮の関係史①:映像資料をもとに日本と朝鮮の関係を考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第5回
日本と植民地朝鮮の関係史②:前回の続き
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第6回
柳宗悦と植民地朝鮮①:柳宗悦を知る
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第7回
柳宗悦と植民地朝鮮②:柳宗悦の文章を読む
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第8回
森崎和江と植民地朝鮮①:森崎和江を知る
予習:事前配布テキストについて、指定された範囲を読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第9回
森崎和江と植民地朝鮮②:森崎和江の文章を読む
予習:事前配布テキストについて、指定された範囲を読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第10回
森崎和江と植民地朝鮮③:森崎和江のいのちの思想から植民地の問題を考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第11回
日本と植民地①:台湾ナショナリズムを考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第12回
日本と植民地②:台湾ナショナリズムを考える(続き)
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第13回
レポートの書き方について/日本と植民地③:琉球の近代を考える
第14回
日本と植民地④:アイヌの近代を考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第15回
授業のまとめ
第16回
予習・復習
基本的には上記の「予習・復習」欄に記したとおりですが、授業の展開にしたがって皆さんと一緒に考えたい話題や読みたい文章などを配布して共有しようと考えています。短い文章からやや長い文章まで含まれますが、配布があった場合は事前に一読してください。復習は授業内容を整理しながら、関心を持った内容を調べるなどして、理解を深めてください。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
評価方法は、
・平常点50%(授業への参加)【到達目標①③】
・期末レポート50%【到達目標②】
とします。
※レポートは上記の到達目標を内容としたテーマを予定しています。具体的なテーマは授業で説明します。またレポートを書くための準備として、一コマ分を「レポートの書き方」として、19世紀から20世紀の日本や朝鮮について自分自身で考え・調べるために必要な方法を共有する予定です。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
・参考図書・文献は授業内で随時指示します。
・受講に際して不安な事項がある場合は、その都度遠慮なく相談してください。各々の事情を鑑みて、レポートなどの代替課題の提出など、柔軟に対応します。
・配布資料は適切に保管し、授業の際には忘れずに持参してください。