シラバス情報

科目名
精神保健福祉制度論
開講年度学期
2024年度前期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
金曜日 Ⅱ校時(10:40〜12:10)
教室
教科書
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟編集「最新 精神保健福祉士養成講座4 精神保健福祉制度論」,中央法規出版

1.担当教員
担当教員
長岡 千裕
研究室
非常勤講師室
オフィスアワー
金曜日10:00〜10:35

2.授業の目的
(1)授業の目的
本科目は精神障害者が生活するために必要な制度施策の体系について理解することを目的としています。
精神に障害を持ち生活に困難を抱える人々が法制度の変遷の中どのような生活を強いられ現在に至ったのか、当事者を取り巻く社会と法の成り立ちを学び、これらの法制度が生活に与える影響を理解するとともに、「生活者としての精神障害者」がよりよく生きる為の支援に必要な施策、制度とは何かを考察、理解することを目的とします。その上で精神保健福祉士として援助に必要な知識を習得すること目的としています。
知識の習得のみならず法制度の限界と課題についても考え、精神障害者本人に対し適切に制度の活用ができる精神保健福祉士としての視点と価値観を身につけることを目指します。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
<到達目標>
①精神障害者に関する法制度の体系について理解する。
②精神保健福祉法、医療観察法等の医療に関する制度の概要と課題、制度に規定されている精神保健福祉士の役割について理解する。
③生活支援に関する制度の概要と課題、制度に規定されている精神保健福祉士の役割について理解する。
④生活保護制度や生活困窮者自立支援制度等の経済的支援に関する制度の概要と課題、制度に規定されている精神保健福祉士の役割について理解する。
⑤障害者に関する法制度を適切に活用でき、法制度の限界と課題について考えることができる。
上記の内容に沿って、精神保健福祉士が相談援助を行う上で必要とされる精神保健福祉に関する制度やサービスの理解に留まるだけではなく、法の成り立ちや限界及び課題の考察を通し、当事者に適切に法制度を活用できる精神保健福祉士の視点と資質を養う。
<ディプロマポリシーとの関連>
本科目は心理福祉学科のディプロマポリシーのうち「社会福祉学の知識を踏まえて、社会福祉の対象者や地域と直接的、間接的にかかわり主体的に行動する態度を身につけている」ことの達成を目指している。<心福DP4>
※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
本科目は精神保健福祉士養成に関する指定科目です。精神保健福祉士が相談援助を行う上で不可欠な精神障害者に関する法律や制度・サービスについて成立過程と概要を精神障害者等の医療や生活、支援の実際と絡めながら解説します。各制度における課題、制度における精神保健福祉士の役割を理解するとともに、精神保健福祉士としての視点を養い、援助場面で活用できることを目指します。
授業中にアンケートを実施し学生同士の意見共有を行うこともあります。授業終了後に理解度についてリアクションペーパーの提出を求めます。

この科目は、地域の支援機関で精神障害者等の地域生活支援を行っている精神保健福祉士による授業です。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
「6.授業計画と予習・復習の内容及び必要な時間」に沿って授業を展開するので、表に記された教科書の対応する箇所をあらかじめ読んでくること。わからない箇所は辞書などを用いて事前に調べておくのが望ましいです。各法律・制度の対象や定義について正しく理解をしてください。
質問などがあれば講義中に解説を行います。自分の生活の中で講義に関連する事柄があれば、どういったことなのかまとめておくと良いです。皆さんの普段の生活と生活を支援する法律の関わりについて考察を深めてほしいと思います。
(2)授業の受け方
レジメ・関連資料を配布し、PowerPointのスライドを用いて授業を進めます。講義中はレジメや資料に書いていないことを解説することもあるので、レジメや資料を読むだけでなく、気になったことはメモを取るなどしてまとめてください。
講義中にメモを取るなどしたことを講義終了後のリアクションペーパーに記載できると望ましいです。 質問などについては、リアクションペーパーに記載することも可能です。この場合、回答は次回の講義で行います。
本科目は精神保健福祉士国養成に関する指定科目のひとつです。法制度等に関する知識の修得のみならず、その背景や成立プロセスを理解し、精神障害者に対する相談援助活動を行う精神保健福祉士としての視点と価値観を身につけることを目指しています。問題意識をもって積極的に受講することを望みます。
(3)復習の仕方
テキストの内容と教員が話した内容で気になったところ、疑問に感じたところをノートに書きとめるなどして復習してください。また普段の生活の中で講義の内容に関連する事柄があるのかないのか、ある場合には講義内容からどんなことを考えたのか、ない場合は改めてどう感じたのかを考察してみてください。皆さんの普段の生活と生活を支援する法律の関わりについて考察を深めてほしいと思います。

5.受講にあたってのルール
(1) 受講時の基本姿勢(マナー)
受講時は、私語は厳禁です。居眠り・内職等は行わないこと。指示した時以外のスマートフォンや携帯電話の使用(カメラ撮影や録音も含む)は禁止です。特に私語や途中退室、迷惑行為などは厳禁です。 特に授業に関する あらゆる情報の公開や録画・録音・画面撮影については遵守してください。対人援助を行う精神保健福祉士を目指す者として、自身の行為が周りに与える影響に配慮した行動を望みます。
(2) 遅刻・欠席・早退の扱い
30分を超える遅刻は欠席扱いとし、遅刻2回で1回の欠席とみなします。早退も欠席とみなします。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション
・精神保健福祉制度論の講義について
第2回
精神障害者に関する制度・施策の理解
・精神障害者に関する制度の成立過程とその特徴
テキスト第1章を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第3回
精神保健福祉法の概要と精神保健福祉士の役割①
テキスト第2章第1節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第4回
精神保健福祉法の概要と精神保健福祉士の役割②
テキスト第2章第2節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第5回
精神科医療が関わりを持つ施策
テキスト第2章第2節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第6回
医療観察法の概要と精神保健福祉士の役割
テキスト第2章第3節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第7回
精神障害者の医療と関連する施策
・障害者の権利に関する施策
・家族支援
テキスト第2章第4節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第8回
精神障害者の生活支援に関する制度①
生活支援の基本的な考え方、障害者総合支援法
テキスト第3章第1節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第9回
精神障害者の生活支援に関する制度②
・相談支援制度
テキスト第3章第2節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第10回
精神障害者の生活支援に関する制度③
・居住支援制度
テキスト第3章第3節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第11回
精神障害者の生活支援に関する制度④
・就労支援制度
テキスト第3章第4節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第12回
精神障害者の経済的支援に関する制度①
・経済的支援の意義と役割
テキスト第4章第1節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第13回
精神障害者の経済的支援に関する制度②
・所得保障にかかわる経済的支援、経済的負担の軽減
テキスト第4章第2節、第3節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第14回
精神障害者と生活困窮①
・生活困窮と生活保護制度
テキスト第5章第1節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第15回
精神障害者と生活困窮②
・生活困窮者自立支援制度、低所得者対策
テキスト第5章第2節、第3節を読んでくること、また関連する資料などにも目を通し講義内容の理解を深めること。
第16回
予習・復習
予習は、次回講義でとりあげる箇所のテキストの一読。わからない箇所は辞書などを用いて事前に調べておくのが望ましいです。復習は、テキストの内容と教員が話した内容で気になったところ、疑問に感じたところをノートに書きとめるなどして復習してください。各法律・制度の定義や対象について正しく理解をすること。
また普段の生活で関連する事柄があり気づいたことがあればまとめておくことが望ましいです。目安の時間として、授業1コマにつき、予習・復習各120分を想定しています。 質問などについては、リアクションペーパーに記載することも可能です。この場合、回答は次回の講義で行います。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
・試験(60%)…筆記試験を行います。(到達目標①〜⑤)
・受講態度(40%)…リアクションペーパーの内容、出席状況、受講時の態度をもって評価します。(到達目標①〜⑤)
※出席日数が授業時間数の3分の2に満たない者は原則として定期試験を受けることはできません。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1)本科目は精神保健福祉士養成に関する指定科目です。
(2) 特別な配慮を要する学生は2回目の講義までに申し出てください。可能な限り配慮いたします。
(3)自然災害を含む災害時での対面授業の取りやめの対応について
   :遠隔授業を実施しますので、対面授業が中止になった当日は、必ず UNIPA を確認してください。