シラバス情報

科目名
心理実習 (3年)
開講年度学期
2024年度後期
配当学年
3年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
金曜日2校時(10:40〜12:10)
教室
537教室または介護実習室
教科書

1.担当教員
担当教員
中嶋 みどり、茂木 千明
研究室
5号館4階
オフィスアワー
茂木:水曜日2校時(10:40〜12:10)
中嶋:水曜日2校時(10:40〜12:10)

2.授業の目的
(1)授業の目的
 この科目は、「心理演習Ⅰ・Ⅱ」で学んだことを基に、実際の現場での見学・体験を通じて、公認心理師の業務について学びを深めることを目的としている。特に、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の各分野の施設における見学・体験実習によって、次の(ア)から(ウ)までに掲げる事項について学習し、公認心理師としての心構えや他職種との連携、実践的な倫理観を養うことを目的とする。
(ア)心理に関する支援を要する者へのチームアプローチ
(イ)多職種連携および地域連携
(ウ)公認心理師としての職業倫理および法的義務への理解
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①実習先施設の運営・特徴・対象(要支援者)・スタッフ(支援者)について理解する。
②実習体験を通して、心理職の業務内容や要支援者への対応の仕方を学び、その中での職業倫理や法的義務に関わる事項について理解する。
③実習体験を通して、要支援者をめぐる関係者への対応(例えば、家族や施設スタッフ、その他の機関)を学び、多職種連携・地域連携による支援の意義について理解し、チームにおける支援者の専門職としての働きについて理解を深める。

本科目は、公認心理師・臨床心理士としての実務経験のある教員による授業である。

※各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1vMVlJoCFFsO-n6_ljtpbwYmSL2IAU5Q3/view?usp=drive_link】
※各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1H_tCOiCeKmdQnNmr-Lh4INKo7mlB-jmt/view?usp=drive_link】

3.授業の概要
 この科目は、事前学習、現場実習、事後学習で構成され、公認心理師養成のためには、全過程を通じて80時間以上のプログラムが求められる。大学における実習と、学外実習施設における実習は、次のとおりである。
(1)大学における実習(30時間)
①オリエンテーション:実習の進め方と実習目標の考え方(1.5時間)
②実習ガイダンス:実習記録ノートの書き方、実習の心得等(3.0時間)
②事前学習:各実習施設に関する学習(各3時間を5施設:15.0時間)
③事後学習:各見学実習の振り返り(各1.5時間を5施設:7.5時間)
⑤心理実習のまとめ:実習報告会・実習報告書の作成(3.0時間)
(2)外部実習施設における実習(87時間)
①保健医療領域:精神病院(6時間×4日:24時間)・・・4年前期に実施予定
②福祉領域:公的相談機関(6時間)・・・4年前期に実施予定
      認定こども園または児童養護施設(6時間×4日:24時間)
③教育領域:教育支援センター(3時間×2日、6時間×4日:30時間)
④司法・犯罪領域:少年鑑別所(3時間)

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
実習施設に関する事項及びそこで働く心理職の業務に関する情報収集
(2)授業の受け方
予習・復習・授業での発表を通して、疑問・不明な点を検討し、実習の目的を明確にして、実習の臨む。
(3)復習の仕方
各専門機関での心理職の働きを理解する。疑問・不明点を明確にする。

5.受講にあたってのルール

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション
第2回
実習ガイダンス➀
第3回
実習ガイダンス②
第4回
教育分野の施設・機関の理解➀
教育支援センターについて
専門機関の種類と目的および機能
事前学習
第5回
教育分野の施設・機関の理解②
教育支援センターの心理職の業務内容、役割・義務等
実習先を想定した心理職の働き
「心理支援に関する知識と技能」「心理支援におけるアプローチ」「多職種連携と地域連携」「心理職に求められる職業倫理と法的義務」
事前学習
第6回
教育分野の施設・機関の理解③
教育支援センターへの実習に向けた実習計画
事前学習に基づいた実習計画書の作成
第7回
司法犯罪分野の施設・機関の理解①
少年鑑別所について
専門機関の種類と目的および機能
事前学習
第8回
司法犯罪分野の施設・機関の理解②
少年鑑別所の心理職の業務内容、役割・義務等
実習先を想定した心理職の働き
「心理支援に関する知識と技能」「心理支援におけるアプローチ」「多職種連携と地域連携」「心理職に求められる職業倫理と法的義務」
事前学習
第9回
司法犯罪分野の施設・機関の理解③
少年鑑別所への実習に向けた実習計画
事前学習に基づいた実習計画の作成
第10回
福祉分野の施設・機関の理解➀
認定こども園・地域子育て支援センターについて
専門機関の種類と目的および機能
事前学習
第11回
福祉分野の施設・機関の理解②
認定こども園・地域子育て支援センターの利用者と相談業務
実習先を想定した心理職の働き
「心理支援に関する知識と技能」「心理支援におけるアプローチ」「多職種連携と地域連携」「心理職に求められる職業倫理と法的義務」
事前学習
第12回
福祉分野の施設・機関の理解③
認定こども園・地域子育て支援センターへの実習に向けた実習計画
事前学習に基づいた実習計画書の作成
第13回
各施設での実習の振り返り➀:教育支援センター
実習日誌を基にした事後指導
報告会の準備、報告書の作成
事後学習
第14回
各施設での実習の振り返り②:少年鑑別所
実習日誌を基にした事後指導
報告会の準備、報告書の作成
事後学習
第15回
各施設での実習の振り返り③:認定こども園・地域子育てセンター
実習日誌を基にした事後指導
報告会の準備、報告書の作成
事後学習
第16回
予習・復習
事前学習では、予習として調べたことを発表してもらう。復習として、事前学習や実習での疑問点は、自ら調べたり質問したりして理解してまとめる。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
到達目標に掲げた観点により総合的に評価する。
・事前学習の取り組み、実習計画書の作成(20%)
・施設実習・実習日誌の取り組み、実習先の評価(40%)
・事後指導および実習報告会・報告書の内容(40%)

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1)履修条件として「心理演習Ⅰ」および「心理的アセスメント」「心理学的支援法(講義)」「精神疾患とその治療Ⅰ」の単位を修得していること。
(2)3年前期までに開講される公認心理師に関する科目数の8割以上の単位を修得していること。
(3)実際の現場で、個人的に知りえた情報は外部に漏らさない。しっかりとしたプライバシー保護の意識をもって実習に臨むこと。
(4)実習にあたっては身体的・精神的な負担がかかることも考えられるため、自身の健康管理には十分に気をつけること。実習に参加するにあたって、心配や不安、事前に伝えておきたいことがある学生は、早急に担当者に申し出ること。