食品学実験Ⅰでは、最初に化学実験の基礎的な注意事項、試薬や器具の取扱い方を学び、続いて、実験における有効数字や濃度の単位についても学ぶ。基本事項の座学の後に、溶液の密度測定、食品のpH測定、光学顕微鏡を用いた食品中の結晶構造の観察、古米と新米の判別、デンプンの糊化試験、牛乳カゼインの分離、油脂の乳化、果実の糖度と酸度測定、果実のプロテアーゼ(酵素)による食肉タンパク質の分解、ヘム色素・カロテノイド・クロロフィル・アントシアニン・フラボノイド色素の分離と色調変化、酵素的褐変と非酵素的褐変(アミノ-カルボニル反応)、中和滴定、ビタミンCの定量、抗酸化試験、魚類の鮮度判定、鶏卵の鮮度判定などの実験を行う。これらの実験を通して、食品と実験の両方に興味をもっていただき、かつ、基本的な実験操作を身につけていただいて、定量分析を中心とした食品学実験Ⅱへの足掛かりとする。なお、レポート作成時には、グループディカッションを取り入れ、得られた実験結果に対するグルー プとしての考察を記してもらう(アクティブ・ラーニング)。
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