シラバス情報

科目名
食品衛生学実験 (火曜Ⅳ・Ⅴ校時)
開講年度学期
2023年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
1単位
時間
火曜日4・5校時(14:40〜17:05)
教室
教科書
食品衛生学実験(令和4年度版)   簡易製本

1.担当教員
担当教員
勝見 正道
研究室
オフィスアワー

2.授業の目的
(1)授業の目的
 食品衛生を確保するための技術革新には目覚ましいものがあり、食品衛生法に基づく公定法の見直しも日々進められている。本授業では食品衛生に関する基礎的な技術を習得するとともに、科学的根拠について理解することを目的とする。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
到達目標
① 代表的な理化学的試験検査を実施し、基礎的手技の上達に努めるとともに、科学レポートとしてまとめる。
② 代表的な微生物学的試験検査を実施し、基礎的手技の上達に努めるとともに、科学レポートとしてまとめる。
③ 代表的な生物学的試験検査を実施し、基礎的手技の上達に努めるとともに、科学レポートとしてまとめる。
ディプロマポリシーとの関連
 健康栄養学科のディプローマ・ポリシー「2.人間の食行動と食環境を把握し、エビデンスに基づく基準にーとの関連照らして、健康・栄養課題への支援や対策の実践的方法の基礎を身につけている。」の達成を目指す科目である。
※2023年度各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/12fXHZFs-QxpNCVWvy1Ah18OkW4o0cwMx/view?usp=sharing】
※2023年度各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1_VfRI8PurPp9sWP0mwRAT3xoGWeppXkA/view?usp=sharing】

3.授業の概要
 食品衛生は、科学によって裏打ちされている。本授業では、理化学的試験として「保存料の分析」「タール色素の検出」「亜硝酸の定量」「ヒスタミンの定性」など、微生物学的試験として「手指の消毒法」「微生物の検出・同定法」「拭取り検査」「食品細菌検査」などの実験を行い、その手技を習得するとともに原理について理解し、得られた結果が各法令等に対して基準を満たしているかを考察する。さらに、各実験のレポートを作成し、科学論文の書き方について学ぶ。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
教科書をよく読んで、<実験操作>をシミュレーションしてみる。さらに、<原理><説明>を読んで、理解を深めること。
(2)授業の受け方
 実験に入る前に、<原理><実験操作>について、教科書およびスライドを使用して説明するので、予習で理解不十分な部分を再確認すること。ノートは背表紙のある食品衛生実験専用の一冊を用意し、実験結果やその他気付いたことなども記録(メモ)しておく。実験開始後は、各実験台を巡回するので、どんな些細なことでもよいので、その都度質問をして理解を深めること。
(3)復習の仕方
 それぞれの実験ごとにレポートの提出を義務づける。実験は2日連続、また2〜3週にまたがることもあるので、初日に全体像を把握し、その日、その週の成果を整理・記録しておくことが重要になる。とくに、班員同士のコミュニケーションを密にしてレポートを作成すること。また、提出されたレポートは添削して返却するで、指摘された内容を理解し、次回のレポートに反映すること。

5.受講にあたってのルール
(1) 受講時のマナー(私語、内職、居眠り等)はその都度注意する。また、実験中は必ず白衣を着用する。
(2) 遅刻および早退は2回を1欠席とする。6回以上欠席は翌年度以降再履修とする。
(3) レポート提出にあたっては、提出期限を厳守し、盗作・剽窃をしないこと。
(4) 実験を失敗した場合のレポートの書き方については、その時限終了までに申し出ること。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
食品衛生学実験についての説明
第2回
保存料の分析(その1)
食品衛生学 教科書p.235-250 食品添加物の規格基準
第3回
保存料の分析(その2)
食品衛生学 教科書p.235-250 食品添加物の規格基準
第4回
タール色素の検出(その1)
食品衛生学 教科書p.235-250 食品添加物の規格基準
「保存料の分析」レポート提出
第5回
タール色素の検出(その2)
食品衛生学 教科書p.235-250 食品添加物の規格基準
第6回
亜硝酸の定量
食品衛生学 教科書p.235-250 食品添加物の規格基準
「タール色素の検出」レポート提出
第7回
ヒスタミンの定性
食品衛生学 教科書p.97
「亜硝酸の定量」レポート提出
第8回
油脂の酸化、食器の残留物等
食品衛生学 教科書p.42-44
油脂の酸化(AV)、過酸化物価(POV)等
「ヒスタミンの定性」レポート提出
第9回
微生物検査の基礎 
衛生衣の着脱 顕微鏡の使い方
「油脂の酸化、食器の残留物等」レポート提出
第10回
手指の衛生(1) 
手指の消毒、手指に付着している細菌の培養
第11回
手指の衛生(2) 
細菌のグラム染色 顕微鏡観察
第12回
拭き取り検査(1) 台所、調理器具等の衛生上状況調査 段階希釈法と混釈培養の組み合わせによる細菌数の定量 塗抹画線培養法 
段階希釈法と混釈培養法の組み合わせによる細菌数の定量 塗抹画線培養法
「手指の衛生」レポート提出
第13回
拭き取り検査(2) 拭き取り検査結果確認 
第14回
食品検査(1) 弁当・総菜の衛生状況調査
生菌数 大腸菌群数 ブドウ球菌数の定量
「拭き取り検査」レポート提出
第15回
食品検査(2) 検査結果確認
「食品検査」のレポート 翌週火曜日までに提出
第16回
休講
予習・復習
(1)実習ですので出席して各自が実験を行い、実験結果をまとめ、レポート提出することが基本となる。
(2)各実験テーマについては、事前に「食品衛生学」の教科書または配布資料で内容を確認しておくこと。
(3)実験方法や実験で得たデータは必ず記録すること。
(4)レポート作成は、記録した実験方法や実験データをもとに、指定した様式で作成すること。
(5)レポートは次回授業の開始前までに提出すること。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1)受講態度(40%)…出席とレポート提出状況
(2)課題レポート(60%)…実験項目ごとのレポートを採点し、合算します。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1)本科目は、卒業に必要な専門科目であり、栄養士資格取得、管理栄養士国家試験受験資格取得、食品衛生管理者及び食品衛生監視員の任用資格取得に必要な規定科目になっています。
(2)受講に際して、心配や不安などがある場合は、必ず担当教員に相談してください。事情によっては特別な配慮を行う場合があります。