シラバス情報

科目名
心理福祉専門演習Ⅲ
開講年度学期
2023年度前期
配当学年
4年
ナンバリング
単位
1単位
時間
金曜日2時限(10:40〜12:10)
教室
534教室
教科書
特に使用しない

1.担当教員
担当教員
中嶋 みどり
研究室
5号館4階
オフィスアワー
水曜日2時限(10:40〜12:10)

2.授業の目的
(1)授業の目的
 本演習は卒業研究と連動した取り組みをする演習であり、心理学研究に関する研究計画を立て、実施につなげる学修を行うことを目的とする。前半は、卒業研究の主要なテーマに関する先行研究の知見を学び取り、研究目的を設定し、その意義と仮説について、精査・討論する。後半は、自分なりの研究の意義を明確にし、研究倫理を遵守した計画の立案、仮説を検証できる解析方法を定めておくこと、研究の実施の準備につなげる。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①演習で行うべき課題、他人の発表に対し、生産的なコメント・行動をし、自我関与、連帯感を感じる。<心理福祉DP8>
②研究倫理を理解し、適切な配慮、行動規範を選択できる。<心理福祉DP1、心理福祉DP6>
③自身の関心のあるテーマ、キーワードをもとに主体的に学び、先行研究の発表の要点を押さえ、紹介できる。<心理福祉DP7>
④先行研究など他者の研究・発言に関心を持ち、敬意を払いながら、著者の視点、批判的思考に基づく視点、自身の考えを適切に述べることができる。<心理福祉DP7>
⑤自身の研究計画について、目的、仮説を定め、仮説を検証できる対象者、手続きが意図をもって選択されており、仮説に合った分析方法が検討され、実現可能な計画となっている。<心理福祉DP1、心理福祉DP6>
※2023年度各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/12fXHZFs-QxpNCVWvy1Ah18OkW4o0cwMx/view?usp=sharing】
※2023年度各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1_VfRI8PurPp9sWP0mwRAT3xoGWeppXkA/view?usp=sharing】

3.授業の概要
 本演習は、卒業研究とも連動した心理学研究の実施とプレゼンテーションを行うべく、実践力を醸成する演習である。文献を批判的・生産的に読みとり、研究計画を立案する過程で、心理的・社会的問題に広く関心を持つこと、少しの情報からでも物事を考え、理解する力をつけること、明快なプレゼンテーションのこつをつかむこと等、社会人基礎力の醸成につながる科目である。

※学生の主体的な参加が必要となるアクティブラーニングでの学びでの授業である。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
・関心のある心理学的テーマについて、リサーチクエスチョンを常にもつこと
・先行研究を読み、何を意味しているか(意義や問題点があるか)を読み取ること
・先行研究や自分の研究は、どのようなテーマや社会問題とつながっており、どの位置にあるかを理解すること
・研究計画、研究倫理の基礎的なことを理解しておくこと

※課題の提示・提出にあたっては、UNIPAやGoogle Forms、Jamboard等、LMSをはじめとするICTを活用する。
(2)授業の受け方
・自らの問題意識に則って、関連する学術的な情報収集を進め、進捗状況を述べられるようにしておくこと
・上手くまとめられないとしても、可能な限り、資料にまとめ、口頭で伝えられるようにすること
・研究計画や討論内容は、紙に書き取り、自身の理解で難しいことは、無理をせず尋ねること
・問いかけも時にするため、積極的に回答・参加すること。
・次に進むために、自分が今何をすべきかを理解すること。
(3)復習の仕方
・指導を受けたことを早いうちに振り返り、理解を定着させること。
・次に何をすべきかに基づき、さらに先行研究等、文献を読み進めること
・不明な点や疑問点を解決しながら研究を進めること。行き詰まったら、尋ねにくること。

※課題の提示・提出にあたっては、UNIPAやGoogle Forms、Jamboard等、LMSをはじめとするICTを活用する。

5.受講にあたってのルール
・受講時は、私語を慎み、居眠り・内職等は行わないこと。誰かが話し出したら、話を聴くこと。
・自他いずれの発表にも、関心を持ち、自分なりの意見を持ち、生産的なコメントをすること。
・勉強して十分な理解に至らなくても、その努力の過程を報告すること。
・考慮に値する理由のない20分を超える遅刻は欠席扱いとし、遅刻2回で1回の欠席とみなす。考慮に値する理由のない早退は欠席とみなす。
・欠席回数が3分の1以上の者は、成績評価の対象としない。しかし、実習等の考慮する事情のある欠席等の場合、事前の申し出により柔軟な対応を行うため、判明したら即座に報告することを心掛けること。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション
卒業研究のイメージ
シラバスを読んでおくこと
卒業研究のスケジュール案を立てて発表できるようにする
第2回
自身の研究テーマとリサーチクエスチョン
取り組みたい研究テーマを明確にし、自分なりのリサーチクエスチョンをもち、実施可能性を検討する。
第3回
先行研究の知見と意義、問題点の読み取り方
先行研究を複数読んで、わかったことをまとめておくこと
第4回
先行研究の知見と意義、問題点と自身のリサーチクエスチョン①
先行研究を複数読んで、重要な知見、問題点をまとめておくこと
第5回
先行研究の知見と意義、問題点と自身のリサーチクエスチョン②
先行研究の重要な知見、問題点をまとめておくこと
自身の研究とのつながりを理解すること
第6回
先行研究の知見と意義、問題点と自身のリサーチクエスチョン③
先行研究の重要な知見、問題点をまとめておくこと
自身の研究とのつながりを理解すること
第7回
研究計画の研究目的と意義の設定①
・研究目的を明確にすること
・何故、この研究を行う意義があるか検討する
第8回
研究計画の研究目的と意義の設定②
何故、この研究を行う意義があるか、先行研究の知見、問題点を踏まえ、検討する
第9回
研究の仮説設定の適切性の検討①
仮説を複数挙げ、何故その仮説になるか先行研究とのつながりを考えること
第10回
研究の仮説設定の適切性の検討②
何故その仮説になるか先行研究とのつながりを考え、説明できるようにしておく
第11回
自身の研究と研究倫理の検討
自身の研究が、どのような点で倫理的配慮がいるか、理解しておくこと
第12回
仮説検証のための実施方法と解析方法の立案①
研究実施方法、対象者など明確にすること
仮説を検証できる解析方法を考えてくること
第13回
仮説検証のための実施方法と解析方法の立案②
仮説を検証できる解析方法の確定すること
第14回
研究計画発表のためのまとめ①
発表会に向けて、研究計画をポスターまたは配布資料としてまとめておくこと
第15回
研究計画発表のためのまとめ②
発表会に向けて、研究計画をポスターまたは配布資料としてまとめておくこと
第16回
予習・復習
・時間外学習(予習・復習)が非常に求められる演習で、目安の時間として予習、復習60分程度が必要。
※ 授業の展開によっては、変更の可能性があります。変更の場合には随時お知らせします。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
・ レポート・プレゼンテーション(40%)…演習内での複数回のレポート、各自の発表。
・ 参加意欲、関与度(40%)・・・演習内の活動の参加度、生産的な発言、他者への協力。
・ 研究計画発表回のプレゼンテーションと質疑討論(20%)

※課題に対するフィードバックは、内容によりや演習内での討論内で返す。

8.参考図書・文献
三訂版 心理学論文の書き方
松井豊
河出書房新社
978-4309254494
心理学・社会科学研究のための調査系論文の読み方
浦上昌則
東京図書
978-4489020384

9.履修上の注意
・心理福祉学科学生の必修科目である。
・受講に際し、不安なこと、配慮を要することがある場合は、必ず2回目までに担当者に相談してください。事情を考慮し、特別な配慮を行う場合がある。
・遅刻・欠席は、考慮されるべき内容であれば、配慮しますので、判明した時点で即座に報告することを心掛けてください。

※災害等で対面での授業が全学的に困難と判断された場合は、大学の通達に従い、遠隔授業を実施しますので、必ずUNIPAやメールを確認すること。