シラバス情報

科目名
哲学(東洋哲学を含む)
開講年度学期
2023年度前期
配当学年
1年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
火曜5校時
教室
教科書
使用しない。

1.担当教員
担当教員
川島 彬
研究室
オフィスアワー
初回授業時に指定します。

2.授業の目的
(1)授業の目的
①哲学がどのような営みなのかを自分の言葉で説明できるようになる。
②ある哲学的問題に関するさまざまな見解の共通点・相違点を整理できるようになる。
③自分自身の考えについて反省を加え、適切な仕方で言語化し、他人に伝えられるようになる。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
本科目は、人間学部のディプロマ・ポリシー「(2)建学の精神に則り、全面的・調和的に発達した人間性や幅広い教養と豊かな感性を持ち、想像力、判断力、実践力を有するとともに、人間の真の幸福・平和・福祉に貢献できる女性となることを学位授与の条件とする。」に基づき、特に幅広い教養と豊かな感性の涵養を目指す科目です。
※2023年度各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/12fXHZFs-QxpNCVWvy1Ah18OkW4o0cwMx/view?usp=sharing】
※2023年度各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1_VfRI8PurPp9sWP0mwRAT3xoGWeppXkA/view?usp=sharing】

3.授業の概要
哲学は、われわれが既知とみなしている事柄を深く掘り下げて考察する学問です。本授業では、その入門として「愛と友情」「知識と学習」「正しい行い」「政治と平和」の4つのトピックを取り上げます。これらのトピックについての代表的な哲学者の著作を通じて、哲学的なものの考え方に馴染んでいきます。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
次回の授業で扱う哲学者やその思想に関して、事前に下調べをしておいてください。
(2)授業の受け方
疑問点などは適宜メモし、コメントペーパーなどで質問するよう心掛けてください。
(3)復習の仕方
理解が不足している点、さらに興味をもった点などについて、参考文献を手がかりに学習してください。

5.受講にあたってのルール
・不正行為に対しては厳しく対処します。
・オフィスアワーは初回授業時に指定します。
・本授業はmanabaを活用します。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション:哲学とはどのような学問なのか、学ぶ意義は何なのか、といった点について解説します。加えて、授業の進め方、成績の評価方法などについても説明します。
【事前学修】あらかじめシラバスに目を通し、授業内容について学んでおいてください。
【事後学修】授業内容を踏まえ、 哲学と他の学問との共通点・相違点をまとめてください。
予習・復習については、各回それぞれ1時間程度行ってください。
第2回
「愛と友情」①:プラトンのエロース論について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、プラトンについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、愛と美の関係をプラトンがどのようにとらえているか復習してください。
第3回
「愛と友情」②:アリストテレスの友愛論について考えます。第1回小テスト及び解説。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、アリストテレスについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 アリストテレスが友愛と社会生活をどのように結び付けているか復習してください。
第4回
「知識と学習」①:ベーコンの「四つのイドラ」について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、ベーコンとイギリス経験論について予習してください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 それぞれのイドラに相当する偏見を身の回りの事象から取り出してみてください。
第5回
「知識と学習」②:デカルトの「方法的懐疑」について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、デカルトと大陸合理論について予習してください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 デカルトがあらゆるものを疑ってみようとした背景について考察してください。
第6回
「知識と学習」③:プラトンの「探求のパラドックス」と「想起説」について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、「想起説」について予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 「学習は想起である」とする論拠について復習してください。
第7回
「知識と学習」④:プラトンのイデア論について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、「イデア」について予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 プラトンがイデア論を必要とした理由について説明できるよう復習してください。
第8回
「知識と学習」⑤:プロタゴラスの相対主義について考えます。第2回小テスト及び解説。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、「相対主義」について予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 相対主義の利点と難点に関して自分なりに整理してみてください。
第9回
「正しい行い」①:ベンサムとミルの功利主義について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、ベンサムとミルについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 身の回りで功利主義的発想が用いられている事例がないか考えてみてください。
第10回
「正しい行い」②:カントの義務論について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、カントについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 義務論と功利主義の共通点・相違点について復習してください。
第11回
「正しい行い」③:徳倫理学(特にプラトン、アリストテレス)について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、徳倫理学が盛んに議論されるようになった背景について予習してください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 「徳」がどのようなものか自分で説明できるよう復習してください。
第12回
「正しい行い」④:徳倫理学(特に孔子)について考えます。第3回小テスト及び解説。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、孔子について予習してください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 「仁」がどのように語られているかについて復習してください。
第13回
「政治と平和」①:ホッブズの社会契約説について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、ホッブズについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 ホッブズが自然状態をどのようなものと考えたかについて復習してください。
第14回
「政治と平和」②:ロックとルソーの社会契約説について考えます。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、ロックとルソーについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、ロックとルソーが自然状態をどのようなものと考えたかについて復習してください。
第15回
「政治と平和」③:「国際連合」に関するカントとヘーゲルの立場について考えます。第4回小テスト及び解説。
【事前学修】事前に配布した資料を読み、ヘーゲルについて予備知識を得ておいてください。
【事後学修】 授業内容を踏まえ、 哲学が平和に対して果たしうる役割について自分なりの考えをまとめてください。
第16回
期末テスト及びその解説を行います。
【事前学修】今まで配布した資料に再度目を通し、疑問点をまとめておいてください。
【事後学修】 これまでの学習内容を振り返り、理解が不足している点を補ってください。
予習・復習
哲学者の生の言葉に触れるのが、哲学的思考に馴染むための一番の近道です。少しでも関心をもった著作は、ぜひ手に取って通読してみてください。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
成績評価は次の3点に基づいて行います。
(Ⅰ)各授業後に簡単なコメント・疑問点などを提出してもらい、授業への参加態度と理解度を「到達目標」の①、②、③に照らして評定します(30%)
(Ⅱ)「愛と友情」「知識と学習」「正しい行い」「政治と平和」それぞれのセクションの終わりに小テストを行い、授業の理解度を「到達目標」の主に①、②に照らして評定します(30%)
(Ⅲ)期末テストにより、授業全体の理解度を「到達目標」の①、②、③に照らして評定します(40%)
評価基準の詳細は授業内で説明します。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
特にありません。