シラバス情報

科目名
東北の伝統と文化
開講年度学期
2023年度後期
配当学年
2年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
月曜日・4校時
教室
教科書
特に指定しません。授業ごとに必要な資料を配布します。

1.担当教員
担当教員
佐々木 隼相
研究室
非常勤講師室
オフィスアワー
授業の前後で対応します。

2.授業の目的
(1)授業の目的
グローバル社会の中で必要となる、みずからが育ち・生活している東北の伝統と文化に対する理解を深めることを目的とします。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①「東北」とはどのような空間なのかを考える視点を持つ。【学部DP2/GS学科DP1】
②「東北」の歴史、文化、伝統について基礎的な知識を持つ。【学部DP3/GS学科DP2】
③「東北」を考えることをつうじて、自分自身で「地域」を足場として物事を調べ・考え・客観的に判断する能力を得る。【学部DP3】
※2023年度各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/12fXHZFs-QxpNCVWvy1Ah18OkW4o0cwMx/view?usp=sharing】
※2023年度各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1_VfRI8PurPp9sWP0mwRAT3xoGWeppXkA/view?usp=sharing】

3.授業の概要
この授業では「東北」の「伝統」や「文化」を考えるために、これまで「東北」と呼ばれた時間・空間で生活していたひとびとに接近します。
とくに、民俗学者・柳田国男の『遠野物語』、柳田国男に影響を与えた江戸時代の旅人・菅江真澄の旅日記を通じて、「東北」で営まれた生活を取り上げていきます。これらを通じて、単純に「東北」の祭りや民間信仰を知るだけではなく、そうした「文化」や「伝統」にかかわりを持つことが実際に生活しているひとびとにとってどのような意味を持ったのかを考えていきます(そして2023年現在、仙台で生活するわたしたちにとってどのような意味を持つのかも)。
また「人間中心」的な「伝統」や「文化」の考え方を批判的に捉え直す視座を獲得するために、岩手県出身の宮沢賢治の童話を題材として、人間以外の視点からも「東北」を問題にする予定です。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
基本的に下記の授業計画に基づいて授業を進めます。必ず次回の授業内容を確認し、事前に指示したキーワードについて図書館などを利用して調べておいてください。
(2)授業の受け方
授業はPowerPointを使用します。資料などは適宜配布します。わからないことや疑問点があれば積極的に質問してください。またメモを取るなど、内容を整理しながら受講してください。
(3)復習の仕方
授業後できるだけ早いうちに内容を整理してください。また次回の授業に向けて疑問点などがあればまとめておいてください。

5.受講にあたってのルール
・ほかの受講生の妨げにならないように、授業中は私語・居眠り・関係のない作業を慎んでください。
・遅刻・欠席する場合は、その理由を明記して届け出してください。それがない場合は無断遅刻・欠席とみなします。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
ガイダンス(授業の進め方、スケジュール)
第2回
「東北の伝統と文化」を考える前に①:そもそもなぜ「東北」と呼ぶのかを考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第3回
「東北の伝統と文化」を考える前に②:「東京」と比べたときの「東北」の特徴を探る
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第4回
「東北の伝統と文化」を考える前に③:山内明美著『こども東北学』を参考に「東北」を考える
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第5回
柳田国男著『遠野物語』を読む①:柳田国男について知る
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第6回
柳田国男著『遠野物語』を読む②:昔話の世界を知る
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第7回
柳田国男著『遠野物語』を読む③:「鬼」に関係する物語から「東北」を考える
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第8回
柳田国男著『遠野物語』を読む④:「物語る」行為から伝統・文化とは何かを考える
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第9回
東北を旅する①:柳田国男の東北旅行を通じて描かれる「東北」を考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第10回
東北を旅する②:江戸時代の旅人・菅江真澄の旅日記から「東北」を考える
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第11回
東北を旅行する③:前回の続き
予習:前回の授業で示したキーワードを各自調べておく。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第12回
レポートの書き方について
第13回
宮沢賢治の物語を読む①:「イーハトーヴ」とは何かを知る
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第14回
宮沢賢治の物語を読む②:人間以外の視点から「東北」の自然環境を考える
予習:事前配布テキストを読む。
復習:授業の内容を整理し、疑問点をまとめる。
第15回
授業のまとめ
第16回
予習・復習
基本的には上記の「予習・復習」欄に記したとおりですが、授業の展開にしたがって皆さんと一緒に考えたい話題や読みたい文章などを配布して共有しようと考えています。短い文章からやや長い文章まで含まれますが、配布があった場合は事前に一読してください。復習は授業内容を整理しながら、関心を持った内容を調べるなどして、理解を深めてください。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
評価方法は、
・平常点50%(授業への参加)【到達目標①②】
・期末レポート50%【到達目標③】
とします。
※レポートは上記の到達目標を内容としたテーマを予定しています。具体的なテーマは授業で説明します。またレポートを書くための準備として、一コマ分を「レポートの書き方」として、東北の伝統や文化について自分自身で考え・調べるために必要な方法を共有する予定です。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
・参考図書・文献は授業内で随時指示します。
・受講に際して不安な事項がある場合は、その都度遠慮なく相談してください。各々の事情を鑑みて、レポートなどの代替課題の提出など、柔軟に対応します。
・配布資料は適切に保管し、授業の際には忘れずに持参してください。