高校日本史では中央政権の動向に視点を据えた日本通史の学習をしてきたと思いますが、それはあくまで日本列島の歴史の一部でしかありません。日本列島にはそれぞれの地域で多様性に富んだ歴史が展開されてきました。とりわけ日本列島の「周縁」と目された北辺(北海道・東北)と南辺(沖縄・九州)では、「周縁」であるがゆえのダイナミックな歴史が歴史が展開されてきました。本講義ではそうした「周縁」の歴史、さらにはその「外」に広がる東アジア世界との関係史に焦点をあて、歴史の多様性の点から「日本史」を問いなおすことを目的とします。 前期では主に原始時代から中世(鎌倉・室町・戦国時代)までを対象とします。
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