シラバス情報

科目名
宗教と美術
開講年度学期
2023年度後期
配当学年
3年
ナンバリング
単位
2.00単位
時間
火曜日Ⅰ講時(9:00-10:30)
教室
121教室
教科書
授業中に資料プリントを配布する.

1.担当教員
担当教員
宮崎 正美
研究室
1号館6階
オフィスアワー
月曜日4講時14:40-16:20

2.授業の目的
(1)授業の目的
宗教的美術の一般的理解だけではなく、美術のもつ宗教性についての考察から、人間存在について理解できるようになる。
人間学の一部分として、宗教と美術について人間一般に共通することがらを考察によってあぶり出せるようになる。
(2)到達目標とディプロマポリシーとの関連
①芸術一般および美術が宗教性と切り離せないことの理解〈学部DP(1)〜(3)〉
②キリスト教美術の特異性とその思想についての理解〈学部DP(1)〜(3)〉
③人間の視覚的情報処理から「異界」との接触の特徴について理解する〈学部DP(1)〜(3)〉
※2023年度各学科各学年のディプロマ・ポリシーはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/12fXHZFs-QxpNCVWvy1Ah18OkW4o0cwMx/view?usp=sharing】
※2023年度各学科各学年のカリキュラムマップはこちらのリンクからご確認ください。
【https://drive.google.com/file/d/1_VfRI8PurPp9sWP0mwRAT3xoGWeppXkA/view?usp=sharing】

3.授業の概要
 毎回授業で取り上げる話題を考察の対象とし、アクティブ・ラーニングを含めた考察を通して、それぞれ受講生が学んだ内容を、授業の終わり(約10分程度)にミニットペーパーに記述して、科目担当者に提出してもらう。(その提出物は、授業の理解度および受講態度の評価対象となる)。なお、受講生がプリントだけでなく、映像をより見やすくし、理解の助けとするために、授業で使用する教員のPowerPoint ファイルは、Google Classroom を活用して掲示する。
 美術と宗教のつながり(美の独自性・美の宗教性)、美の世界という「異界」との接触は、宗教性を帯びる。人間存在に深く関わるimage があることの基本的了解をふまえて、キリスト教においてはキリスト両性論を根拠に、神の像imago Dei としての人間が、失われた似像性を回復して、美の探求は神に至る営みとして肯定される。しかし仏教における金剛界/胎蔵界の曼荼羅との比較で明らかになるように、キリスト教の聖像(イコンicon)は、人間の意識構造の反映として、宗教的意味を有する。以上の考察から人間存在の理解に接続する。

4.授業の受け方・勉強の仕方
(1)予習の仕方
授業計画に対応するプリントの箇所をあらかじめ読んでおく。ただし必ずしも授業計画の順番通りの進み方をするとは限らない。
(2)授業の受け方
授業はプリントを配布し、PowerPointのスライドで進める。スライドの記述だけではなく、重要だと思ったことや疑問に思ったことなどはメモすること。
ミニットペーパーへの記述は、授業内容を理解した上で書くことが基本であるが、理解できなかった点について記述してもよい。
(3)復習の仕方
授業中に書いたノートを早いうちにまとめて、ポイントを整理しておくこと。

5.受講にあたってのルール
(1) 受講時の基本姿勢(マナー)
受講時は、私語を慎み、居眠り・飲食・内職等は行わないこと。これに反する行為、授業を受ける意志が認められない場合、特に講義を聴講している他の者の妨害となっている場合、退室を求めることがある。教室の空調の操作は担当教員はしない。調整の必要を感じた者が行う。
(2) 遅刻・欠席・早退の扱い
30分を超える遅刻は欠席扱いとし、遅刻2回で1回の欠席とみなす。早退は欠席とみなす。欠席した場合は、「欠席届」を提出すること。
(3) 期末試験の受験資格
講義15回のうち、欠席回数が3分の1以上の者は単位を取得できない(すなわち再履修となる)。ただし小テスト(期末試験)は受験できる。
(4) 期末試験時の不正行為の扱い
カンニング等の不正行為を行った場合は試験点を 0 点とする(すなわち再履修となる) 。参考文献を含めた図書・webの無断引用も、カンニングと同様の扱いとする。
(5)ミニットペーパーについては上で述べた通り。科目担当者に伝えたい事や連絡ある場合にはミニットペーパーに書かずメールを使用すること。

6.授業計画と「予習・復習」の内容及び必要な時間
テーマ
予習・復習
備考
第1回
オリエンテーション...授業の進め方
第2回
「美」とは何か
第3回
死と絵画──memento mori ①
第4回
死と絵画──memento mori ②
第5回
死と絵画──memento mori ③
第6回
宗教的image とキリスト教①
第7回
宗教的image とキリスト教②
第8回
宗教的image とキリスト教③
第9回
聖像とイコノロジー①
第10回
聖像とイコノロジー②
第11回
聖像とイコノロジー③
第12回
人間の空間的感覚・視覚的感覚と意味
第13回
人間の情報処理のしくみと人間存在①
第14回
人間の情報処理のしくみと人間存在②
第15回
まとめ+テスト
第16回
予習・復習
事前に提供された資料は読んでおくこと。そのため、意味の分らない用語があれば必ず調べておくこと。授業での考察が、科目の全体の中でどのような位置づけであるか確認しておくこと。
目安の時間として、授業1 コマにつき、予習90 分、復習90 分が必要。

7.評価方法(テスト、レポート、課題等へのフィードバック方法を含む)
到達目標と評価項目の関連
(1)小テスト(45%)...小テストは、1-14回の授業内容に関するテーゼを予め提示し、その中から一つあるいは複数選んで論述してもらう.授業のポイントを押さえてきちんと理解されているかを評価する.
(2)受講態度(10%)...出席点、授業での取り組み方・参加意欲、遅刻の頻度、等.おもに授業内のコメントに基づいて判断する.
(3)授業内のコメント(45%)...授業の理解度、授業に望む姿勢を総合的に評価する.一部学生のコメントを次回授業で引用抜粋することがある.授業以外の内容で科目担当者に伝えたい場合、原則的にメールを使用する.したがって、コメントは、感想だけで終わらないよう注意.学生による授業の録画録音は厳禁.コメント引用は、授業内だけとする.ただし、授業の評価・授業内容向上等の目的で、授業以外で匿名としてコメントを引用抜粋することがある.
(4)評価方法に関する上記項目の割合は、授業開始後の状況により変更の場合があり、目安として考えてもらう。

8.参考図書・文献

9.履修上の注意
(1)受講に際して、特別な配慮を要する学生や心配や不安なことがある場合、必ず2回目の授業までに担当者に相談しておくこと。
(2)「キリスト教学」が履修済みであることが望ましい。
(3)授業の中で、随時プリントを配布する。
(4)受講者の半数以上が実習等で欠席が予想される場合、休講とし、土曜日に補講を設けることがある。